3年連続となる年度(2016年度)視聴率3冠王が確実視される日本テレビに“アキレス腱”が見つかった。大手広告代理店や有力制作会社から最近指摘され始めているのが、日テレのフジテレビ化だという。

“アキレス腱”と言われるのはドラマだ。かつて日テレのドラマといえば、視聴率は別にして、他局のクオリティーには追いつかないと言われていた。だが、最近は年間では3年連続を達成した視聴率3冠王の勢いで、今が旬といった俳優陣が自ら日テレに売り込んでくる“入れ食い状態”だというのだ。「キャスティングで有利に立つことで、原作権を持つ出版社にとっても4番手、5番手だった日テレが上位に食い込むようになった」(放送作家)

 ただ、好事魔多しの例えあり。「ドラマのチーフプロデューサーが芸能プロに取り込まれてしまっているんです。そのうちの一人が完全にジャニーズに囲われてしまっている。土ドラ担当で4月亀梨和也、7月は錦戸亮、10月は関ジャニ∞村上信五など…すでに2年先までキャスティングが内々に決まっているというんです」とは編成関係者。

 ジャニーズタレントが主演することで必ず視聴率がアップすれば何ら懸念することはないが、問題なのはそこだけではない。「2年先まで…」という点だ。「かつて3冠を取って勢いのあったころのフジはキャスティングを第一の優先事項としてきた。月9ドラマなんて2年先の主役が決まっているのが当たり前で、決めるのが仕事でした。その結果、時代と企画性が合わず、視聴者からソッポを向かれてしまい自滅した。いまの日テレは同じ道を歩みつつあるということです」(前出の関係者)

 それでも、この状態に危機感を持っている上層部もいるようで、日テレ局内でもドラマ班の体制刷新が急務との認識になっているという。果たして、日テレはこのままフジテレビと同じ道を歩むことになるのか。