「第42回吉川英治文学新人賞」の受賞作品の発表が2日、都内で行われ、NEWSの加藤シゲアキ(33)の小説「オルタネート」が受賞した。

 同賞は、新聞、単行本などで小説を発表した作家の中で、最も将来性のある新人作家に贈呈される。

 会見場にパーカ姿で登場した加藤は「今の気持ちを言うと、率直に驚いている。今だんだんと実感が湧いてきて、やっぱうれしいのかなと思う」などと受賞の喜びを語った。

 また、選考委員を務めた重松清氏(57)は「連載バージョンから読んでいる選考委員の意見として『連載から、さらによくなっている』と。書き終えてラストシーンに行ったから本にします、というのではなく、しっかりと推敲して、よりよい作品になっている。そういう意味での伸びシロも高く評価された」と語った。

 これに加藤は「これはもう甘えられないなと。今までもプロの自覚はあったが、もう周りの人も甘やかしてくれないだろう。伸びシロは新人のうちしか言ってもらえない。ワクワクもしているし、恐ろしくも感じている」と心境を語った。

 武田綾乃(28)の「愛されなくても別に」も同賞を受賞した。