大台突破でジャニーズ離れが加速する!? 2020年の大みそかに放送された「第71回NHK紅白歌合戦」ではジャニーズタレントが、白組出場歌手の約3割を占めたが、活動休止した「嵐」は当初の予定通り、中継のみの出番にとどまった。局内ではこれを“屈辱”ととらえる向きもいまだに根強く、今後、ジャニーズタレントが大幅に出場枠を減らされる可能性が指摘されている。

 新型コロナウイルスの影響を受けて史上初の無観客開催となったが、第2部(午後9時~11時45分)の関東地区平均視聴率が40・3%(ビデオリサーチ調べ)となった。前年の紅白が37・3%で、今回は前年に比べ3ポイント上昇した。

 新型コロナウイルスの影響もあり、例年のような“お祭り”感はなかった。それでも、「しっかりと歌が聴けた」と音楽業界内では高い評価もされている。

「外出自粛が叫ばれている中での紅白でしたので、もう少し数字が伸びてもよかったのではという声もあるそうですが、『夜に駆ける』が大ヒットしたYOASOBIや、GReeeeNが歌唱したことは、紅白だからこそできたといってもいいのでは。やはり紅白というのは、歌手にとって憧れの舞台で、国民的番組なんですよ」とはある音楽関係者。

 そんな中で、くすぶり続けているのが、ジャニーズの出場歌手の多さだ。ジャニーズ事務所から今回の紅白への出場グループは嵐に加えて「関ジャニ∞」「Hey!Say!JUMP」「Kis―My―Ft2」「King&Prince」「SixTONES」「Snow Man」の7組。結果的にSnow Manのメンバーに新型コロナ感染者が出たことと、他のメンバーも濃厚接触者に該当したことで出場辞退となり、6組だった。

 ある芸能プロ関係者は「当初は活動休止となる嵐を司会、大トリなどに据えて、最後を見送る“嵐紅白”という構想もあるとみられていました。しかし、嵐が東京ドームでのラストライブを開催することになり、路線変更を余儀なくされたといわれています。NHKとしては、嵐を担ぎ出すために合計7組ものジャニーズの出場を認めたのに、この仕打ちですから、局内には『ふざけるな』という声は根強いそうです」と明かす。

 しかも、ジャニーズの出場グループのうち4組が前半の第1部に出演し、その視聴率は34・2%で前年の34・7%から0・5%落としている。

 同関係者は「視聴率が低いのであればジャニーズに頼る必要もないし、ネット上でもジャニーズが多すぎとの指摘は多かった。嵐が活動休止となった今となっては、嵐に代わってどうしても出したいと思うような国民的人気グループが生まれないのならば、3~4組に減少していく可能性があるでしょう」という。NHKの“逆襲劇”も見られるかもしれないわけだ。

 しかも、今回の紅白では、紅組は二階堂ふみ(26)、白組は大泉洋(47)の2人の司会者が高い評価を受けた。ある芸能関係者は「スタートから総合司会の内村(光良)さんとの掛け合いも素晴らしく、生放送ならではの面白さも提供したのでは」。2010年から19年まで10年もの間、ジャニーズタレントが司会を続けてきたが、その流れに終止符を打った可能性も高いという。

 司会といえば、関ジャニ∞の村上信五(38)が紅白の白組司会の座に意欲を見せ、昨年も早々に“立候補”していた。しかし、「それこそ、ジャニーズ離れが加速すれば、村上の司会という可能性も低くなるでしょうね」と前出の芸能プロ関係者。

 ジャニーズが今後も幅を利かせるためには、ポスト嵐の育成が急務かもしれない。