アイドルグループ「嵐」が来年いっぱいで活動を休止することに惜しむ声が止まらない。空のナショナルクライアントも同様だ。2010年から国内線のCMキャラクターに嵐を起用しているJAL(日本航空)は、機体にメンバーの顔を施した“嵐ジェット”を今月26日から来年12月末ごろまで就航させる。“嵐ジェット”は6代目を数える。

 25日には都内で行われた特別塗装機発表会に、メンバーの松本潤(36)が出席。ここで、大いにPRするはずだったが、なんと“報道NG”が3連発も飛び出す珍事が起きた。

 発表会では、松本とJALの執行役員がトークを展開。嵐のメンバーが熊本地震で被災した同県益城町でボランティアしたり、ハート形の岩が「ハートロック」として名所になっている沖縄・古宇利島(こうりじま)でJALのCM撮影をしたことに触れて、会場を盛り上げた。

 さらに驚くのが、故ジャニー喜多川さんの後を継いだ藤島ジュリー景子新社長が、JALの復活劇に関与していたという知られざるエピソードだ。

 前出の執行役員によれば、JALが経営破綻した10年ごろ、ジュリー氏が「楽曲提供はどうですか?」と救いの手を差し伸べ、嵐とのタイアップにつながったという。

 ただ、発表会の終了直後、主催者側は“アテンション・プリーズ!”とばかりに(1)益城町でのボランティア、(2)ハートロックでのCM撮影、(3)ジュリー氏の提案――の3つの話を報道NGとして要請したのだ。その理由として「益城町」「ハートロック」「ジュリー氏」と固有名詞が挙がったためとした。

 しかし、いまいち釈然としない。(1)、(2)の話はすでにネット上では既出ネタ。(3)は、いい話だ。ジャニーズがJALの復活にひと肌脱いだとなれば、近年イメージが失墜したアイドル帝国の信頼回復につながるかもしれないだけに、何とももったいないと言える。