関ジャニ∞の錦戸亮(34)がすでに発表していた通り今月30日をもってグループを脱退、ジャニーズ事務所も退所する。昨年末には、同メンバーだった渋谷すばる(38)が退所した。グループの解散説も取りざたされる中、NHK紅白歌合戦の司会という夢がある村上信五(37)は、存続を選ぶしかないという。だが、その夢には大きな壁が立ちはだかっているようで――。

 錦戸がグループの脱退と事務所の退所を発表したのは、今月5日のこと。故ジャニー喜多川社長のお別れ会の翌日だったことで、世間は騒然となった。
 これにある芸能プロ幹部は「ジャニーズの怒りさえ感じますよ。さっさと出ていけというね。全員で会見までした渋谷の時とは大きな違いがあります」と語る。

 当初から錦戸は1人だけの脱退ではなく、グループの「解散」にこだわっていた。関ジャニ∞の、お笑い志向に“溝”を感じていたことや、村上や横山裕らといったお笑い系のメンバーとの確執が深かったとされるからだ(本紙既報)。

 だが、錦戸の意思に反し、他のメンバーは“解散”という選択は取らなかった。前出の幹部によると「グループがなくなった場合、個人でやっていけるのが果たして何人いるかってことです。事務所もそのことはわかっている」という。メンバーの将来を考えれば、存続を選ぶしかないのが実情なのだ。

 中でも村上には、グループでなければ成し得ないであろう、ある“野望”があった。それはNHK紅白歌合戦の司会だ。昨年秋から、自身がMCを務める「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)で「紅白の司会をやりたい」と公言し始めたが、同年の紅白のリハーサルの際、来年の目標を何と「紅白の司会!」と堂々宣言。「元号変わって1発目やります」と令和第1号の司会を目指すとまで言ってのけたのだ。

 あるテレビ関係者は「村上のこの発言は決して冗談ではない。本気で考えているし、そのために事務所内外問わず、いろいろな人に相談しているそうです。ジャニーズもその心意気を良しとして、司会業を強力に後押ししているともいわれている。最近、NHKがらみの仕事が決まるのもそういった背景があるといわれています」と語る。

 だが、当面2年間は絶望的と言わざるを得ない。そこに大きく立ちはだかるのが、2020年末に活動休止を決めている嵐だ。すでに、嵐メンバーが毎年紅白司会を務めているばかりか、20年東京五輪・パラリンピックのNHKスペシャルナビゲーターに就任している。

「これで嵐を外すわけにはいきませんよ。もし、村上に紅白司会のお鉢が回ってくるとすれば21年以降の紅白となるでしょう。その場合、村上だけが司会で出るというのは考えにくい。やはり関ジャニがあってこそ成り立つんです」と同関係者は言う。

「週刊文春」(9月26日号)では、村上がグループ存続を一時、あきらめる一幕があったと報じられた。

 事務所幹部から「(解散するには)5年はかかる」と言われ、結局気持ちを切り替えたというが「解散やむなしに傾いたのは、村上の上昇志向の強さを考えれば、ギリギリの選択だったに違いない」(同関係者)。

 とはいえ、渋谷と錦戸という歌唱力を誇ったメンバーが脱退したことで、全国コンサートツアー「Upd8」(11月6日~4月29日)を発表したものの先行きは不安だ。

 だがグループが解散してしまえば、村上の紅白司会の夢は大きくしぼむことになる。関ジャニ∞はただのバラエティータレントになるのか。村上は大きなジレンマを抱えそうだ。