ジャニー喜多川氏(享年87)が他界して1か月が過ぎた。巨大男性アイドル帝国を築いたカリスマ亡き後、ジャニーズ事務所はいったいどうなるのか、本紙を含め芸能マスコミは関心を持たずにはいられない。

 特に注目されるのは2つだろう。一つは退所する所属タレントは誰なのかだ。

「最も可能性が高いのが元SMAPの中居正広だというのは論を待ちません。もともとグループの解散の旗振り役でしたからね。残った理由としては複数のレギュラー番組を持っているので、番組が終わるとスタッフに迷惑がかかる、あるいはあえて残ることで、退所した3人を邪魔しないか事務所ににらみを利かせるなど理由はいくつか挙げられていますが、やはり大きいのはジャニーさんがいたからでしょう。それほど恩義を感じていましたからね」(テレビ関係者)

 中居のほかに退所が取り沙汰されるのは、錦織一清、長瀬智也、錦戸亮らだが、どうなるかは分からない。ただ、昨今の状況が追い風になっている側面は確実にあるようだ。

 ある芸能プロ関係者は「ジャニーズ事務所が退所した元SMAP3人にテレビ出演をさせないよう圧力をかけたとして、公正取引委員会が調査、注意したことがありました。これはタレントにとっては大きいですよ。大っぴらに干される心配がないわけですから。それに元ジャニーズのONE OK ROCKのTakaがミュージシャンとして世界的に成功したことも後押ししている。SNSで個人が情報発信できる」と指摘する。

 注目されるもう一つはタッキーこと滝沢秀明氏の存在だ。ジャニーさんのイズムをくみ、関連会社ジャニーズアイランドの社長としてタレントの育成・プロデュースを手がけていくが…。

 ある芸能関係者は「ジュリー喜多川副社長とうまく折り合っていけるか業界は注目しています。2020年末をもってジュリーさんが手がけた嵐が活動を休止する。当然、求心力は低下するでしょう。そんなとき、滝沢の存在感が高まってきたらどうなるか。特に滝沢は後輩に慕われている。ジュリーさんのやり方を改善してほしいと相談を受けたら、タッキーは直言するに違いないですからね」と危惧するのだ。

 そんな中、ジャニーさんは滝沢氏に“ある人”を介してまさに他界する直前に“遺言”を残したという。事情通が明かす。

「ジャニーさんがくも膜下出血で緊急搬送されたとき、もはや意識はありませんでした。そこでタッキーはかねて信頼していた霊能者を病院に呼び寄せたというんです。そして、その霊能者を通して、天国に行く直前のジャニーさんの思いをリーディングしてもらったらしい。すると『ジャニーズジュニアをしっかり育ててほしい』と『ユーは事務所を好きなようにしていい』だったらしい」

 ジュニアの育成はジャニーさんが生前から言ってきたことなので目新しさはないが、問題は後者だ。

「解釈の仕方によっては、仮にジュリーさんらと衝突しても、タッキーのやり方を支持すると受け止めることもできます。もちろん、うまくいくに越したことはありませんが…。いずれにしてもジャニーさんはタッキーに全幅の信頼を寄せているということでしょうね」(同)

 霊能者を呼び寄せたというのは本当かどうかは定かではない。仮にフェイクだったとしても、ジャニー愛を感じられるエピソードと言える。