【緊急連載「J帝国 崩壊前夜」4】 ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川さん(享年87)が死去して、1週間が経過した。大黒柱を失ったことで、元「SMAP」中居正広(46)らの去就が注目される(本紙12日発行1面)中、意外な所属タレントの退所情報が急浮上した。ジャニーズで最長タイとなる42年の在籍歴を誇る錦織一清(54)だ。「少年隊」のリーダーが退所すれば、同グループの解散はもとより、大先輩を追うようにジャニーズを後にするタレントが続出しかねない。

 俳優の東山紀之(52)が14日、メインキャスターを務める情報番組「サンデーLIVE!!」(テレビ朝日系)で、大恩人・ジャニーさんへの思いを語った。厳しく指導されたが、唯一ほめられたエピソードとして「ユー、魚の食べ方うまいね。プロ級だよ」と言われたことを苦笑しながら告白。自身の今後については「(事務所の)経営に携わるのでなく、ジャニーズイズムを行動で見せたい」と現役の決意を示した。

 東山は一時、事務所の次期社長ともいわれていた。藤島メリー泰子副社長の娘である藤島ジュリー景子副社長と結婚し、事務所のトップの座を継ぐとウワサされたこともあったが、2010年に女優木村佳乃(43)と結婚。出世レースからは脱落したとささやかれた。

 そういった背景もあったため、ジャニーさんの死去を区切りに事務所を退所するとの観測も流れたが、今回の番組内での発言は退所説を自ら打ち消した格好だ。

 むしろ、注目すべきは同じ少年隊でもリーダー・錦織だという。

 ジャニーズでは、1964年生まれの近藤真彦(54)が最年長で“長男”と称される。錦織は翌65年生まれ。ただ、ともに77年入所で在籍歴は42年の最古参だ。レコード会社関係者の証言。

「錦織がジャニーズの管理職の一人とともに、早ければ年内にも独立すると指摘されている。錦織は劇作家つかこうへいさんの影響を受けて、10年ほど前から舞台演出を手掛けており、ジャニーさんからも演出を任されていた。一方、ジャニーズタレントとしては2年弱、稼働していない。中途半端でもあったから、ジャニーさんの死後、ケジメで独立し、個人事務所を立ち上げて俳優兼演出家として活動するといわれている」

 タレント業で目立ったのは、17年10月の舞台「おんなの家」の出演が最後。独立劇にありがちな事務所とのトラブルを抱えているわけではないという。

「錦織を知る古参の事務所幹部が一線から退き、一抹の寂しさも感じていた面もあったようだ」(同)

 ここ数年、ジャニーズ事務所内も古株のスタッフが複数辞めるなど“異変”が起きている。そんな状況も、錦織の独立の後押しになったというのだ。

 もしも錦織が事務所を去れば、開店休業状態のグループの去就が、にわかに騒がしくなる。

 少年隊は錦織、東山、そして植草克秀(52)で82年に結成された事務所内で最も古いグループ。85年のデビューシングル「仮面舞踏会」が代表曲だ。「NHK紅白歌合戦」に8年連続で出演した実績もある。

 周知の通り現在は稼働しておらず、08年の少年隊の主演ミュージカル「PLAYZONE(プレゾン)」が3人の最後の共演で、以降は仕事で顔を合わせていない。

「リーダーが退所すれば、そのまま少年隊もピリオドが打たれるはず」(テレビ局関係者)

 平均年齢53歳。古参のファンからは「中年隊」と呼ばれて親しまれてきた「少年隊」。そんな最古参の錦織が退所するとなれば、その影響は決して小さくない。

「ジャニーさんがいたから」との理由で事務所に残っていたタレントたちが、大先輩の後を追うことになりかねない。(続く)