ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「℃―ute」(リーダー・矢島舞美=25、中島早貴=23、鈴木愛理=23、岡井千聖=22、萩原舞=21)が12日、さいたまスーパーアリーナで解散コンサート「℃―uteラストコンサート~Thank you team ℃―ute~」を開催。2万人の観客を前に、5人はグループ史上最高のパフォーマンスでアイドル人生を締めくくった。

 ℃―uteが最後に目指した舞台、さいたまスーパーアリーナは、かつて5人が1stインディーズシングル曲「まっさらブルージーンズ」を「モーニング娘。」の前座としてパフォーマンスした「スタート地点」だった。結成から12年を経て、この場所にメーンとして戻ってきた。開始前には℃―uteの“生みの親”であるプロデューサー・つんく♂(48)が激励に訪れ「最後だから悔いのないように」とメッセージを伝えたという。

 この日の前座は「モーニング娘。’17」「アンジュルム」「Juice=Juice」「カントリー・ガールズ」「こぶしファクトリー」「つばきファクトリー」とハロプログループが異例の勢揃い。先輩の晴れ舞台を全力パフォーマンスで盛り上げた。

 そして「The Curtain Rises」で最終章がスタート。始めのMCで、岡井は2万人の観客を前に「こんなにいっぱい℃―uteのことを知ってくれてる人がいるとは思わなかった」とうれしさを冗談で隠し「集大成を見せたいと思います!」とあおった。

 5人になって初めてのシングル曲「SHOCK!」を披露した際には、鈴木は「いろいろあった曲。歌いきらなきゃって!」と思いを明かせば、矢島は「すごいなって。昔だったらこの曲を歌えなかった」と感慨深そうな表情を浮かべた。

 中盤ではサプライズとして、歴代のハロプロリーダーから中澤裕子(43)、道重さゆみ(27)、現リーダーでアンジュルム・和田彩花(22)が花束ゲストとして登場。℃―uteの5人も思わず涙を浮かべる。

 道重は「誰もが認めるパフォーマンス力の高さで、このハイヒールの高さでキレキレのダンスはすごい。もうアイドルを超えた『とてつもない何か』だと思う」と賛辞を送った。

 アンコール前のMCでは5人が最後の感謝の言葉を語った。

 解散後、芸能界を引退する萩原は「私はこれで芸能界を引退しますが、最後まで支えていただいてありがとうございました。これからはちゃんと自立して『まいまい、かっこいいね』と言われるようになりたい」と涙をこらえる。中島は「℃―uteの人生に悔いはありません!」と絶叫だ。矢島、中島は女優業、鈴木は歌手活動、岡井はバラエティータレントとして活動する予定だ。

 ℃―uteとして最後に選んだダブルアンコール曲は「JUMP」。最高の笑顔で会場を飛び回った。

 降壇前はマイクを使わずに生声で「チーム℃―ute、愛してるよ!」と5人で頭を下げた。その後、ビジョンに時計が映し出され「9時10分」にエンディングロールがスタート。「12年間幸せでした。」とアイドル人生に幕を下ろした。