【6・12さいたまスーパーアリーナ解散コンサート・℃−ute「LastDan℃e」(4)】ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「℃―ute」(矢島舞美=25、中島早貴=23、鈴木愛理=23、岡井千聖=22、萩原舞=21)の解散直前の心境をリレー形式でつづる連載「Last Dan℃e(ラストダンス)」第4回は、岡井のメッセージを受けた鈴木が今まで語らなかった本音を明かす。

【岡井から鈴木へ】愛理は「意外と人見知り。頑張りすぎて、疲れ過ぎないようにね」かな。タレントとしてはいいことなんですけど、でも初対面で緊張していると笑顔が引きつってるのが分かる(笑い)。疲れない程度に頑張ってね~。

【鈴木】人見知りって、君には言われたくないよっ! でも、千聖は意外と人のことを見ている。お母さんしか気づかないところを気づいてることがある。でも、やっぱり千聖の方が人見知りだと思うけど(笑い)。

 最近の私は解散が近づき、ほぼ毎日泣いてる。涙が出過ぎてカピカピになっちゃいそう。心の“波”についていくのに必死です。

 私はもともと「アイドルになりたい」という気持ちはなく「アイドルとしてどうあるべきか」というのもなくて、むしろファンの人たちに「アイドルにしてもらった」かな。それから私なりの「アイドル・鈴木愛理」をこだわり抜いてきた。「外見」から「ハロプロのアイドルとしてのステージでの立ち方」も含めてすべてです。それができるのも解散の日までなので、最後までアイドルを貫いてやろうと、むしろピッチを上げて究極に仕上げているところです。

 取材で「鈴木さんは苦労したことないでしょ?」とか言われたこともあったけど、分岐点はあった。やっぱり5人になったころ。昔は口にもしたくないぐらいつらい時期でした。今だから明かせるけど、個人的に事務所と今後について話し合ったこともありました。

 思えば「5人の℃―ute」の方向性について話し合うタイミングだった。それまでは「フレッシュでかわいくて、少しダンスを踊るグループ」っていう感じ。自分たちの中でも立ち位置がフワッとしてた。

 それがシングル曲「Danceでバコーン!」で「℃―ute=ダンス」というイメージを定着させていくことができた。衣装の露出はすごかったけど(笑い)。「私たちはダンスで一つになってる姿を見せて盛り上げていければいいんだ」という方向性が見えてきた。対バンライブ(他のグループとの合同ライブ)にも出たことで、もともとファンじゃなかったお客さんが自分たちの会場に増えたころから「武道館を目標にしよう!」と。武道館を目標に活動してる5人が好きでした。一つになって命を懸けている空気感がすごく好きでした。

 私たちは同期の「Berryz工房」と比較されて「地味」っていうイメージで悩んだこともあった。そこで大事なのは「あなたたちのグループってどういう感じ?」と質問された時、メンバー全員がポンと答えが返せるか。それができれば団結できる。昔は「℃―ute=姉妹」みたいな返事しかできなかった。それって今考えるとヤバい。だから後輩グループも個々にその意識が出てきて、それぞれの個性が加わると、もっと面白くなると思っています。

☆キュート=2005年6月11日に7人組グループとして結成。その後、1人加入し、8人組になるも、09年10月に現在の5人組の形となる。メジャーデビューは07年。6月12日の解散コンサート「℃―ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team ℃―ute~」を全国の映画館や香港、台湾でライブビューイング開催(詳しくは公式ホームページで)。またBSスカパー!でも生放送される。