お笑いコンビ・上々軍団「矢口真里イベントはキツかった」

2017年03月23日 11時00分

「川崎ブレイブサンダース」のTシャツ姿で意気込むさわやか五郎(左)と鈴木啓太

 神奈川県川崎市出身のお笑いコンビ「上々軍団」(さわやか五郎=34、鈴木啓太=34)が、プロバスケットボールBリーグ1部「川崎ブレイブサンダース」の「応援リーダー」に就任し、アリーナデビューを果たした。2人は「モーニング娘。」が所属する音楽系芸能事務所で唯一のお笑いコンビという異色の存在。モー娘などのアイドルイベント司会を1000回以上経験した「盛り上げ上手なコンビ」だ。そんな2人に「一番きつい経験をしたイベント」を聞くと、矢口真里(34)の名前が挙がった。

 同コンビは、NHK「爆笑オンエアバトル」で史上3組しかいない満点を獲得した“隠れ実力派コンビ”で、ボケ担当のさわやか五郎は「高校時代から作曲していました。今も曲は作り続けてます」と歌唱力もかなりの実力を持つ。ツッコミ担当の鈴木も「高校生のころから、週に5本はポエムを書いている。年間300本近く書いてます」と、ともに芸術家肌だ。

 このたび、地元である川崎のプロバスケチーム「ブレイブサンダース」の応援リーダーに就任。モー娘や℃―uteなど、アイドルのイベント司会を1000回以上こなしたことが「応援にも生かされています!」とさわやか五郎はこう語る。

「お客さんの空気を察知する能力は人一倍あると思います。アイドルのイベント司会は、基本的に芸人にとってはアウェー(笑い)。そこでギリギリのお客さんイジリができるかどうか。例えば『バカかよ!』というイジリも状況によっては危険なフレーズになる。いかに場の雰囲気を読めるか、自分たちの空気にできるかが大事ですね」

 そんな2人でも“危機”に陥ることが何度かあった。一番大変だったのは「矢口真里さんのイベントですかね。2回まわしのイベントだったんですが…最悪な空気になったんですよ」と鈴木。

 イベント中に矢口の「私物プレゼント」というコーナーがあり、司会の2人の役割は、矢口のバッグをあさって、私物を探すことだった。

「バラエティー番組でもある、バッグの持ち主の女の子が嫌がるそぶりを見せて、盛り上がるやつ。ああいう感じになるはずだったんですよ」とさわやか五郎。

 腕のある芸人なら、簡単にできるはずだった。ところが、さわやか五郎が矢口のバッグを手に取った瞬間に空気が一変。会場のファンから「お前ら、素手で矢口ちゃんのバッグを触ってんじゃねーよ!」と怒声があちこちから飛んできたのだ。

 楽しいはずのイベントが、一瞬にして殺伐とした最悪の空気になった。

「僕らはある意味でお客さんのためにやっているのに、本気で怒られてしまった」と2人は顔を合わせて苦笑い。結局、最後まで2人はバッグに触ることを許されず、矢口が自分でバッグをあさるハメになった。

 さわやか五郎は「かわいそうだったな、やぐっちゃん。自分でバッグをあさって『小悪魔になる方法』というタイトルの本をバッグから出していた」と笑う。鈴木も「1回目のイベントが終わった後、慌ててタクシードライバーがつける白手袋を買いに走った。それで2回目のイベントでは、ファンが『手袋をはめればいいんだ』という表情でうんうんとうなずいていました」と振り返った。

 そんな苦い経験も力となった。バスケチームの応援は「会場が広くて、音が広がってしまうので、漫才や会話中心のコントをやってもダメ。多分、M―1王者でも難しいと思う」と鈴木。さわやか五郎は「こうなったら、一輪車に乗って、口にナイフを加えて、リンゴを刺す芸を今から極めるしかないかな」と冗談を飛ばした。実際に、2人の特技を生かした応援歌を模索中だという。