もう矢口や加護の時代じゃない! リーダー・道重さゆみ(25)が率いるアイドルグループ「モーニング娘。'14(ワンフォー)」の現役メンバーが、OGたちとの“決別”を誓った。グループは29日、都内で14thアルバム「14章~The message~」発売記念ミニライブを開催。11月末に卒業する道重にとってラストアルバムとなる今作は、OGのスキャンダルに注目が集まる真っただ中でのリリースに。そんな状況に“現メン”たちが、仁義なき闘志をかきたてているという。

 道重と“現メン”(譜久村聖=18、生田衣梨奈=17、鞘師里保=16、鈴木香音=16、飯窪春菜=19、石田亜佑美=17、佐藤優樹=15、工藤遥=15、小田さくら=15)にとってアルバム「14章――」は、10人で作る最後の作品。モー娘の低迷期を乗り越え、米国ニューヨークでの公演を成功させるまで「V字復活」させた努力の集大成ともいえる。それだけに、本来はイベントでの話題は道重一色になるはずだった。

 ところが、報道陣からの質問が集中したのは“自宅不倫騒動”による長期休養を経て、先週復帰した矢口真里(31)や、夫が逮捕された加護亜依(26)について。これでは花道も何もあったものではない。

 道重はOG2人の騒動について「いろんな意味で存在感がある。今のメンバーたちも存在感を出したいですね」と乗り切ったが、ここで発言を控えていたメンバーたちに異変が起きた。

 まずは生田が「これからはOGのことを聞かれるのではなく、OGの方々に私たちの話題を聞いてもらいたいです!」と言えば、普段はもの静かなサブリーダーの譜久村が「みなさんはモー娘といえば(大ヒット曲の)『LOVEマシーン』というイメージだと思いますが、それを壊していきたい」と宣言。まさに過去との決別だ。

 実は現メンは一連の矢口、加護騒動の中で「OG離れ」の決意を固めていたという。あるテレビ局関係者は「メンバーたちは『いつまでたってもOGに注目が集まってちゃダメだよね』と意思統一したそうです。道重の卒業が本当の意味での“新生モーニング娘”になるターニングポイント」と指摘したうえでこう語る。

「もともとモー娘は、テレビの企画からスタートしたので最初はタレント色が強かった。そこにつんく♂の音楽性が加わり、アーティストとして成長した。一方、現メンたちはフォーメーションダンスをいち早く取り入れるなど、アーティストとして実績を積み上げてきた。これからがタレントとして大きく成長する段階」(前出関係者)

 そんな中で現在は“目の上のタンコブ”のOG2人に話題をさらわれている。そこで“OG色一掃”を現メンが決めたのだ。振り返れば「モー娘の歴史は常に下克上の歴史」(同)に沿った形だ。その成果は行動となって表れ始めている。

 まずは“マシュマロ系アイドル”の鈴木だ。自分のボディーをネタにし始めた。NY公演で大声援を浴びたことに「私の体がアメリカンサイズだから」と笑いをさらい「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)のオファーを呼んだ。現メンがバラエティー番組でも通用することを証明したのだ。

 さらに次期エースといわれる鞘師も「ストイックなまでに鏡の前で振り付けの確認をしたり、テレビ収録などでは他のメンバーたちが目立つよう動くようになった」(ある音楽関係者)と変わった。

 一方で珍現象も。現メンの中でも行動が予測不能で超天然系と評される佐藤だ。道重の卒業で気持ちが高ぶるあまりに「道重さんがいなくなったら、私の存在価値がなくなる」と走りだすと、舞台袖で1人泣いていたというから、なんとも個性的。

 別の音楽関係者は「実はモー娘って体育会系。先輩に反旗を翻すのは度胸がいる。道重が卒業した後、残されたメンバーたちが何をやるか、所属事務所の人間でも予測不能」と苦笑い。来年からは4人新メンバーも加わるが、どんな化学反応が起きるか楽しみだ。