元「モーニング娘。」の高橋愛(28)が、がんで闘病中の“師匠”つんく(45)への思いを明かした。初主演映画「カラアゲ★USA」(20日公開)で女優として飛躍する高橋は、連れ子と故郷に“出戻る”女性役を熱演。抜群の「歌手の聴力」で英語のセリフもこなしている。これもつんくのおかげ。育ての親へのメッセージとは――。



 ――映画初主演


 高橋 クランクイン前、初主演はプレッシャーでしかなかったですね。ただ、現場が始まったら瀬木直貴監督率いる船に乗るという感じで、監督と演技をすり合わせていきました。


 ――すんなりとできた


 高橋 舞台のように「座長」として、みんなを引っ張っていくという感覚ではなかったです。ロケ地の大分・宇佐市の方々が、地元を挙げて準備をして「カラアゲ」を盛り上げようとしてる情熱に応えようと演者、スタッフがみな、がんばりました。


 ――「女は面倒なことみんな忘れるのよ」というセリフが印象に残った


 高橋 結構ありますよ。昔のことをだんなさん(芸人・あべこうじ=39)の方が覚えていたりとか…。私そんなこと、言ったっけ?とか。私、泣いたっけ?みたいな。面倒なことは忘れますね。


 ――主人公・彩音との共通点は


 高橋 結構気が強くて頑固なところですかね。あと、1人では何もできないところです。モー娘を離れて1人だから、放っておけなくて周りが助けてくれる。


 ――映画で英語の発音がすばらしかった


 高橋 日本語は標準語を正されるくらいなんですけど(笑い)。英語はとりあえず、耳で覚えましたね。一夜漬けでず~っと聞いて、ある程度「つるっと」覚えました。


 ――「つるっと」って


 高橋 つんくさんがよく使う言葉ですね。映画の現場で「耳がいいな」って言われたんです。10年間、つんくさんが歌ったモー娘の曲のデモテープを聴いて覚えて歌っていたんです。それが、トレーニングになっていたんだな、って思います。この映画で英語のセリフをうまくしゃべれたのは、つんくさんのおかげです。


 ――喉頭がんで療養中の師匠にメッセージを


 高橋 私も去年5月、「両側声帯結節」を患い手術をした身なので、人ごととは思えません。ただ、つんくさんが前向きなので、安心しています。つんくさんは忙しすぎたので、神様が「今は休みなさい」って言っているのだと思います。自分と向き合って、あせらずゆっくり治してほしいです。


 ――自身が病気して気が付いたことは


 高橋 筆談生活を1か月しているとき、家族がずっとそばにいてくれたので、家族の優しさが身にしみましたね。


 ――声はタレントの「命」


 高橋 声が出なくなって筆談しているとき、このままずっとこうだったらどうしようとか、ふさぎこんでしまうような時期もありました。すごくつらかったけど、回復して声が出て、映画、ミュージカルをやれて舞台に立てるって、すごい幸せだなって感じました。