ロックバンド「シャ乱Q」のボーカルで、「モーニング娘。」などのアーティストを手がけてきた人気音楽プロデューサーつんく♂(45)が、所属事務所を通じ6日、喉頭がんであることを公表した。早期に発見でき、すでに治療を開始。当面はタレント活動を休む。余人をもって替えがたい才能の持ち主の一時的な不在で、気になるのはモー娘への影響だ。

 メディア向けにファクス送信された本人の報告文によると、つんく♂は7~8年前からのどに違和感を感じ、昨年10月あたりから声を出しにくい状態が続いた。2月に全身麻酔手術による細胞検査を行ったところ、がんが見つかった。

「正直、自分としても『まさか自分が』と驚いたのは事実ですが、『病は気から』と申します。これも人生における何かのヒントだと思い、ポジティブに進んで行くと決心したところです」と心境を吐露。「とは言え、頭脳も、それ以外の部分もすこぶる元気で、血液検査の結果を見た、ある先生からは『この数値だけみると病気の人のものとは思えないんだがねぇ』と言うようなお言葉も頂戴しております」などと続けた。

 まさかの事態に、現名称は「モーニング娘。’14」のリーダー道重さゆみ(24)も「とても驚いています。しばらくはなかなか現場でお会いする事ができないみたいで寂しく感じます」とブログにつづった。元メンバー中澤裕子(40)は、「絶句してしまう程驚きました」。

 働き盛りの45歳を病魔が襲ったニュースは、各方面に衝撃を与えた。今後について、所属事務所は「プライベートな部分もあり、手術の予定などは公表できない。復帰についても分からない」としている。

 幸い初期段階で発見されたこともあり、デスクワークなどは行っていく予定というが、ある音楽関係者は「今後のプロデュース業には少なからず影響が出るでしょうね。モー娘をはじめとしたハロプログループにとっても一つの試練」と指摘する。

「つんく♂のプロデュース能力は、とてつもない高いレベルです。毎年、毎年さまざまなグループの曲を作ることが、どれだけ大変なことか、想像してみてください。今回の病気で心境の変化もあるでしょう。やっとモー娘が再ブレークを果たしただけに、彼もこの流れは止めたくないはずですが、治療が終わるまでは動くに動けませんからねぇ」(同)

 後藤真希(28)らを擁した1990年代後半以降の黄金期から、低迷期を経て復活したモーニング娘。3曲カップリングで発売された55枚目シングルは先月、グループ17年目にして初めてとなる4作連続のオリコン週間ランキング1位を達成したばかりだ。

 CDリリース予定について、所属事務所は「予定されていたものは、リリース済み。大勢には影響ない」とした。ハロプログループにとっては替えのきかない“大黒柱”だけに、一日も早い回復が望まれる。