【薬物逮捕でアウト!番長の転落と闇(33)】覚醒剤取締法違反の罪で5月17日に初公判が行われる元プロ野球選手・清原和博容疑者(48)が、警察の取り調べに“完落ち”していたことがわかった。「調書に残さない」との条件で、入手ルート以外に関しては冗舌に語っているという。あくまでオフレコトークの形をとっているが、自分を裏切った人物については過激なことまで暴露しているとか。そこにはあの大物アーティストや、別の事件で当局が注視する重要人物も含まれているという。


 清原容疑者は2月2日に所持容疑で逮捕され、使用容疑で再逮捕された勾留期限が3月15日で満期となる。捜査当局はそれまでに同容疑者と最後の攻防となる取り調べを行う。聞きたいことが様々あるのは明らか。同容疑者が入手ルートについて、一貫して明かしていないという背景もある。


 警察事情に詳しい人物は「清原事件だけに限って言えば、警視庁組織犯罪対策5課の捜査はすでに終了しているようだ。本人が口を割らない入手ルートも、沖縄に逃亡していた売人の男を確保しており、立件に支障はない。清原事件に関連して新たな逮捕者が出ることはあり得ないだろう」と話す。だが、当局は現在も1日に数時間、清原容疑者への取り調べを続けている。一体何が目的なのか?


「入手ルートや暴力団絡みの話になると、途端に“貝”になる清原容疑者だが、それ以外の雑談には普通に応じているんです。当局の興味はもはや今回の事件ではない。『これからの会話は調書には残らない』と安心させた上で“次につながる情報”を引き出そうとしているのです」(同)


 押収した清原容疑者の携帯電話4台には、球界関係者や有名芸能人のほか、暴力団組員ら闇社会人物などの連絡先が残されていた。それも「○○組○○会長」というように、一目瞭然で判別できる表示だという。捜査関係者が語る。


「そのなかには別件でマークしている人物もいる。当局は清原容疑者を通じて交友関係を把握したい。彼は大事に思っている人のことはしゃべらないが、過去に“裏切られた”相手に対しては、かなり過激なことまで暴露しているようだ。週刊誌で報じられたあの大物アーティストなんか、特に危ないんじゃないか」


 この展開を見越してか、清原容疑者の逮捕直前に行方をくらませたのが闇社会の人物Xだ。付き合いのある芸能関係者はこう証言する。


「1月下旬にXから突然電話がかかってきて『これから騒がしくなるから、しばらく連絡は取れない』と言われた。直後に清原が逮捕されて『まさか…』と思ったが、電話してもつながらなかった」


 捜査当局が興味を示しているのは、Xが芸能界に薬物を流している勢力に近く、過去3回逮捕された元AV女優・小向美奈子(30=収監中)の入手ルートにも関わっていたともいわれる人物だからだ。


「昔、Xの親族が経営する会社にうちの女性社員を出向させたら“シャブ漬け”にされた。清原とXの接点はわからないが、あのタイミングで音信不通になるのだから、何らかの関係があるのだろう」(同)


 昨秋にコカイン所持・使用で逮捕されたアイドル女優・高部あい(27)の事件にも清原事件とつながる共通の人物がいることもわかっている(本紙既報)。別の芸能関係者はこれに加えて「Xも高部にクスリを流していた勢力に通じている」とも話している。当初、無縁に見えた点と線が徐々につながりつつある。清原容疑者の取り調べオフレコトークから、さらなる大捕物に発展する可能性は十分ありそうだ。