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ラジオ共演者が明かした永六輔さんの“最終奇跡”


永さんとの思い出を語った外山アナ(右)とはぶ

 肺炎のため先月に亡くなったラジオパーソナリティー・永六輔さん(享年83)をしのび、同パーソナリティー・はぶ三太郎(51)とTBS・外山惠理アナウンサー(40)が本紙にとっておきの思い出を語った。2人は永さんが終生、大事にしていたTBSラジオ番組「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」とその後継番組「六輔七転八倒九十分」で長年相手役を務めた。外山アナは「永さんがいなかったら私はとっくにTBSを辞めていた」と30日のお別れの会を前に、マル秘エピソードも明かした。

 永さんの「土曜ワイドラジオ――」は1991年4月13日に1回目が放送された。

 毒蝮三太夫(80)の弟子、はぶは「学生時代に永さんの舞台を見て、恥ずかしながら『ここはこうした方がおもしろい』なんて、手紙を送っていた。それを永さんが覚えていて、毒蝮のところに『あの若いのに身の回りの世話を頼みたい』と話があった。裏方として呼ばれたが、1回目の放送から出演させていただいた」と振り返る。

 当時の番組内容に触れて「永さんに『昔あったホドヂンという薬が今もあるか探して来い』と指令を受けて、赤坂の薬局に探しに行ったんです。確か防虫剤だった。僕のセリフは『ホドヂンありました』だけだった」と懐かしそうに笑った。

 外山アナは2000年5月から番組に携わるようになった。

「初対面は怖いおじさま。業界では『永さんの現場はいつもピリピリしている』と評判だったから周りのみんなからは『このたびはご愁傷さまでした』と言われました」(外山アナ)

 当時の外山アナは率直な発言でリスナーから猛反発の投書が届くこともあった。

「永さんがその一つひとつに手紙を書いて『長い目で見てやってくれ』と。私が父親を亡くしてからは、永さんは本当によくしてくれました。TBSを辞めようと思った時期もありましたが『永さんがいるうちは絶対に辞めない』と続けてこられた」(外山アナ)

 外山アナと仕事をするようになってから、永さんにも変化が表れたと、はぶはこう語る。

「ラジオ初期のころの永さんは本当にシャープ。その語り口が嫌いという人もいた。でもそれが変わった。外山アナと接することで、永さんも『オレも周りに委ねていいのかな』と変化があった。丸~くなったというかね。毎週、ラジオの現場でみんなに会う。それがうれしかったんじゃないでしょうか」

 ただ、はぶにとっては永さんは絶対的存在。思わぬ苦労もあった。

「現場が好きだから、だいたい朝6時30分には現場入りされる。私はそれより前に来なくちゃいけない。赤坂駅のホームで永さんを見かけたときは局まで走って、何事もなかったようにあいさつした。しかも、永さんは歩く速度が速いんですよ!」とはぶは苦笑。

 外山アナは「三ちゃん、偉いよね。私は諦めた!」と大きく口を開けて笑った。

 永さんは何よりも現場が好きだった。永さんが最後に現場を訪れたのは2月22日。次女の麻理さんが無理を承知で大好きな現場に連れて来た。

「麻理さんは『少しでも良くなってほしい』という思いでスタジオに連れて来た。しゃべれなかった永さんが、少ししゃべったんです。同じく長年、仕事していたラッキィ(池田)さんに向かって『ラッキィ』とひと言。それが最後。後は声になってなく、本人ももどかしそうでした」(はぶ)

 今月末には永さんの貴重な語りを収めたCD「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界 特選ベスト~泣いて笑って旅物語篇~」が発売。はぶは「いろんな時代の永さんを聞き比べるのもおもしろいと思いますよ」としのんだ。

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