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コスプレ願望で偽装結婚→逮捕のカナダ美女 初公判で判明の悲しすぎる現実


ウォン容疑者らの逮捕を報じた8月1日発行の本紙記事

「日本でコスプレがしたかった」――。在留資格を得るために日本人の男と偽装結婚したとして、7月に逮捕されたカナダ国籍の女の供述が当時、話題となった。13日の初公判で明らかになったのは、日本のギャル文化の有名な発信者だったという事実。語られたのは、日本文化への憧れと、婚約者を亡くした絶望だった。事件の裏側に埋もれていた悲話を公開する。

 偽装結婚で在留資格を延長したとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用、入管難民法違反の罪に問われたカナダ国籍のウォン・シャノン被告(29)と、建築作業員の佐々木導成被告(37)の裁判が13日、東京地裁で開かれた。

 2人は共謀して2016年6月に、結婚の意思なく横浜市南区役所に虚偽の婚姻届を提出。また、17年には東京入管に虚偽の書類を提出して在留資格の更新許可を得た。逮捕当時、ウォン被告は「ロリータファッションやコスプレなどいろんなファッションのできる日本にいたかった」と供述していた。

 ウォン被告のSNSなどを見ると、新宿・歌舞伎町のキャバクラや、渋谷のギャルカフェで働いていた。また、日本のアニメのコスプレや妖艶な花魁(おいらん)姿の画像を見る限り、日本文化にドップリ漬かっているようだ。

 実際、ギャル文化の発信者として国内外では有名で、情報番組「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)やNHKの海外向け番組にも出演していた。

 8歳からアニメに触れたことで日本文化に“開眼”したウォン被告は、ファッション、特にギャル文化に囲まれた中での生活を夢見るようになった。

 日本には1年間の語学留学をした後に、2年間ファッション専門学校に通って学んだ。

「ギャルサークルにも入った。みんな一緒の同じファッションで楽しかった」「ギャルカフェのプロデュースをしたり、『109』のデザインの仕事もした」と振り返る。

 さらには日本人男性と4年間交際。「彼はカフェオーナー、私はカフェプロデューサーとして一緒に働いて生活するパワフルなカップルになろうとした」と婚約した直後、15年4月に男性が事故で死亡。うつ病になり、自殺未遂を繰り返しながらも、SNSなどでギャル文化を国内外に発信し続けた。

 ビザの期限が迫るギリギリで手を差し伸べたのが佐々木被告だった。5~6年前に新宿のクラブイベントでカメラマンの知人から紹介を受けて友人となった。LINEでビザの期限について相談を受けた。

 佐々木被告は「婚約者が亡くなったのは知っていた。配偶者ビザで長期滞在の希望も聞いていた。当時の自分は結婚したい相手もいないし、彼女に同情的な気持ちを持っていたので『自分でよければ籍を入れようか』と返信した」と語る。

 保釈されている佐々木被告は長身、長髪のイケメン。勾留中のウォン被告は脱色していた金髪の根元が黒髪に戻り、灰色の上下スエット。ブラジャーを着けさせてもらえず、豊満な胸の乳首がスエットに浮き出ていた。

 罪を犯したとはいえ、佐々木被告の行動には優しさが感じられる。闇の結婚相談所に偽装結婚を頼むと約100万円が相場だと聞かされた佐々木被告は、70万円に割り引き。さらにウォン被告の経済状況から一括払いが無理と聞くや、相談のうえで月々3万円の分割払いを許可した。応じた理由は「経済的なもの。そして、友人として協力できないか。2点」と言い切る。

「助けてあげたい。証人になってほしい」と父母に頼み込み、了承を受けて婚姻届の保証人欄に記入させた。美人でセクシーなウォン被告に肉体関係を求めることもなく、途中で仕事が見つかると、月々の支払いを受け取ることをやめた。

 佐々木被告の勤務先の社長が同被告の保釈金を支払った。マジメな勤務態度にほれ込んで、今も雇い続けている。検察は2人にそれぞれ懲役1年6月を求刑した。

 偽装夫婦は2人並んで証言台に立ち、「二度と法に触れることはしない」と誓った。

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