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北朝鮮外交のパイオニア・猪木氏が見た米朝首脳会談 次は日朝首脳会談ダ~ッ!


委員会で質疑に立った猪木氏

 次は日朝首脳会談ダ~ッ!! 世界中の注目を集めた“歴史的な瞬間”トランプ米大統領(71)と金正恩朝鮮労働党委員長による米朝首脳会談が12日、シンガポール南部セントーサ島のカペラホテルで行われた。北朝鮮に過去32回渡航し、スポーツ交流で平和外交を展開してきたアントニオ猪木参院議員(75)も感慨深げだ。猪木氏の目に、今回の米朝による初の首脳会談は、いったいどのように映ったのだろうか?

「会談を前に、北朝鮮はお金が欲しいとか、なんだかんだいわれていたが、ずっと求めていたのはアメリカとの対話。それがようやく実現した。何十年と同じことをやってきていたワケだからね。まず第一歩を踏み出さないと何も始まらない。この際、勝ち負けは関係ないよ」

 歴史的な出来事となった米朝首脳会談に、猪木氏の思いはひとしおだった。

 猪木氏は1994年から32回にわたって訪朝してきた。ナンバー2の金永南最高人民会議常任委員長や今回、シンガポールを訪れた北朝鮮幹部連に名を連ねる李洙ヨン党副委員長兼国際部長とはじっこんの仲で、独自のスポーツ平和外交を展開。昨年もミサイル発射を連発し、緊張が走る中で訪朝し、北朝鮮の偽らざる本音を発信し続けていた。

 すると正恩氏は今年に入って、韓国の平昌冬季五輪に妹の金与正党第1副部長を派遣して以降、中国訪問、南北首脳会談とサプライズを連発。まるで猪木氏の“闘魂外交”が乗り移ったかのような電撃戦を次々と繰り広げ、今回の歴史的会談へとつなげた。

 猪木氏は「金正恩はイベント好きだからなぁ」と指摘する。

 昨年まで米国への挑発を繰り返し、露骨な嫌悪感を示していた正恩氏だが、バスケットボールのNBA元スターで悪童のデニス・ロッドマン氏と交友が深いように、実は根っからの“親米”で、開放路線が真の狙いともされる。

 そのルーツの一つとされるのは、猪木氏が1995年に平壌で仕掛けた「平和の祭典」だ。2日間で、計38万人の観衆が綾羅島メーデー・スタジアムに集結。当時、金正日総書記が足を運んだといわれるが、猪木氏は12歳ぐらいだった正恩氏も「見に来ていたみたいだね」と生観戦していた可能性を明かす。

 メインイベントで猪木氏がリック・フレアーを打ち負かし、平壌市民は興奮に酔いしれたが、若き正恩氏も初めて未知なる世界に触れ、米文化や国際社会への憧憬を抱いた瞬間だったかもしれない。翌年にはスイス留学を果たしている。

 一方、猪木氏が今後、憂うのは日朝交渉だ。北朝鮮は拉致問題の再調査を約束した2014年のストックホルム合意の破棄以降もさまざまなチャンネルを通じ、水面下で日本に直接対話を求めてきたが、安倍政権はある意味、全く聞く耳を持たなかったともいえる。

 この日、参院の外交防衛委員会で質疑に立った猪木氏は「アメリカの意見に左右されるばかりでは、他国から信用は得られない」と話し「対話を実現できるように私の持っているチャンネルを生かしてくれれば」と河野太郎外相に直接呼びかける場面もあった。

 さらに猪木氏は「北朝鮮が持っている地下資源にやっと皆さんが気付き始めた。日本統治時代に軍は分かっていたようだが、貴重な資源がある。早く利用できるような平和的な話がこれから進んでいければいい」とも。

 北朝鮮には世界で枯渇している鉱物資源が山ほど眠っており、その価値は400兆円とも800兆円ともいわれている。

 猪木氏が開拓し、トランプ大統領が開けたともいえる北朝鮮の分厚かった扉の先で、世界が目の色を変えるお宝争奪戦が繰り広げられるかもしれない。

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