演歌界の大御所・北島三郎(80)らが所属する音楽レーベル・日本クラウンが20日、都内で「2017年日本クラウン 演歌・歌謡曲 新人歌手オーディション」を開催し、日本大学法学部1年の二見颯さん(18)がグランプリに輝いた。

 このオーディションは今年で7回目を迎え、応募総数は2448人、4月末の第1次選考通過者は74人だった。第2次地区予選は札幌、東京、名古屋、大阪、福岡で開催され、歌唱と面接による審査を通過した20人がこの日の決勝大会に進出した。

 宮崎出身の二見さんは、今年4月に進学のため上京。母子家庭で育ち、会場には応援に駆けつけた母の姿に「ありがとうと言いたい」と感謝を口にした。

 民謡出身の故三橋未智也さん(享年65歳)の楽曲「達者でナ」を熱唱。二見さんも祖父の影響で民謡を5歳から始め、小学生の時にはすでに歌手を志していたといい、帰省した際には「グランプリを取るため先生について(練習を)やってきた。目標にしていたので、受賞できてびっくり」と語った。

 グランプリ受賞者は日本クラウンからのメジャーデビュー権を獲得する。2015年のグランプリ・羽山みずき(25)は、第58回日本レコード大賞・優秀新人賞を受賞。07年の「日本クラウン創立45周年記念新人オーディション」で準グランプリに輝いた三山ひろし(36)は昨年、一昨年と2年連続で紅白歌合戦に出場している。

 けん玉演歌の三山について「何かをしながら歌うってすごい」と目を輝かせた二見さん。今後はCDデビューに向けてレッスンを重ねるが、「大学卒業までには紅白に出たい」との夢も打ち明けた。