カンボジア国籍のお笑いタレント猫ひろし(39=滝崎邦明)が、リオ五輪での男子マラソンで2時間45分55秒の139位フィニッシュ。完走者140人の“ブービー”だった。

 赤のタンクトップに紺のキャップをかぶってレースに臨んだ猫。ゼッケンには「TAKIZAKI」。テレビカメラに気づくと“ニャー”とばかりに笑顔を浮かべる芸人魂を見せた。完走した選手では下から2番目だったが、ゴールできなかった選手も15人いた中を走り抜いた。

「42キロ最高でした。ランナーとしてはタイムがあまり良くなかったんで、もう少し粘りたかった。(最後はニャーポーズ?)そうです。カンボジア語ではミャーです。走り切ったんで胸張ってカンボジアに帰ります」

 そんな猫に、大会前は音楽業界が大注目。2・5次元コスプレダンスユニット・アルスマグナが、歌手の小林幸子(62)扮するキャラクター・九瓏幸子とコラボした楽曲「サンバDEわっしょい!feat.九瓏幸子」が“公式応援ソング”としてリリースされた。

 さらに“公式応援ラップ”として、猫48匹のグループ「ニャンニャン合唱団」と猫本人がコラボした楽曲「贈るコトバ~猫Rap ver.~」が配信。アイドルグループ・OS☆Uの派生ユニット「まねきねこfrom OS☆U」も“非公式応援ソング”を制作と、3種類もの応援ソングが作られた。
 話題性バツグンだったが、残念ながら売り上げ的にはイマイチ。

「公式、非公式を含めて応援ソングは苦戦だったようです。想定外は日本が空前のメダルラッシュに沸いたこと。うれしいことですが、日本人が芸人・猫ひろしが五輪に出ることを忘れてしまうほど、日本人選手が期間中を通して大活躍した。メディアも猫を扱う余裕がなく、応援ソングも流れることがなかった」(音楽関係者)

 猫自身も今年はマラソン集中で、タレントとして仕事をほとんど自粛。貯蓄も底を尽きかけているとか。レース後「来日して仕事します」とも話した。