29日付で発表された春の叙勲で演歌歌手・北島三郎(79=顔写真)が旭日小綬章を受章し、異例の“紅白復帰”を果たす可能性が出てきた。

 北島は「感謝の気持ちでいっぱいです。北島三郎として55年。一つの区切りある年に、天皇陛下様より勲章をいただくのは、私の人生の中で大事な一ページになると思う」と笑顔を見せた。

 知らせを受け「神棚の前に立ち、親父とおふくろに報告しました。この年まで歌うことができたのも、丈夫に産んでくれた両親のおかげ。両親にも感謝したいし、これまで支えてくれた大勢のみなさんに感謝したい」と周囲の支えを改めて実感。

“御大”と呼ばれる北島だが「この道に入って気づけば55年ですが、いつも満足していない。今日より明日、もっといい歌い方はできなかったのかな。80歳(今年10月4日で)を迎えましたが、これからまた始まり。そんな気持ちです」といまだ精進を続ける。師匠で作曲家の船村徹氏(83)は、2003年に旭日中綬章を受章。

「師匠と弟子が勲章をもらうのは初めてかな? そんな意味でもうれしいです」

 北島にとっても演歌歌謡曲界にも朗報となったが、これで異例の展開も考えられる。

 13年を最後にNHK紅白歌合戦を“卒業”した北島だが「NHKはこの受章で、特別枠を作ってでも紅白に出さないといけなくなるだろう」と言う音楽関係者はこう続ける。

「NHKも北島さんには、卒業後に再三、復帰をお願いしていたけど、今回の受章があって、今年も出ないとなれば『みなさまのNHK』の名が廃る。特別枠などの好待遇をもってしてでも、北島御大を担ぎ出さなければいけなくなるでしょう」

 先日、7人の演歌歌手がデュエットする「サブちゃんとデュエットシリーズ」の制作発表の際、デュエット企画でのオファーならば紅白もOKというサインを出していたが、年末に御大の歌声が帰ってくるかもしれない。