昨年の紅白歌合戦にも出場した歌手・小林幸子(62)が9日、東京・池袋のニコニコ本社で行われたイベント「ニコぶくろ冬フェスタ2016」に登場した。

 4年ぶりの紅白復帰の要因となったのは、インターネットの生放送やコミックマーケットなど、若いオタク文化に積極的に参加したこと。ネット世代に“ラスボス”と親しまれる小林にとって、ニコニコでのイベントは第2の故郷ともいえ、若いファンから「かわいい」との歓声も飛んだ。

 まずネット番組の生放送に参加した小林は、4年ぶりの紅白での裏話を披露。「NHKのスタッフから『お帰り』と言われました」といい、また、ゲスト審査員を務めたフィギュアスケート男子の羽生結弦(21)は「歌を口ずさんでくれていて、『すごく良かったです』と喜んでくれた」とか。その後は人気ゲーム実況グループ「えんもち屋」とともに、人生初となるゲーム実況にも挑戦した。

 紅白で着た豪華衣装では、後光をイメージしたスクリーンにニコニコ動画のコメント弾幕が流された。

「弾幕を知らない年配の方にはテレビが壊れたと間違われた」と笑ったが、ツイッターで最も話題となった歌手は嵐でもAKB48でもなく小林だったとのツイッターの公式データも出ており、NHKの上層部からも高評価を受けた。

 ネットとの融合について「ニコ動と新しいタッグができた。10年前では考えられないが、いい悪い別でこういう時代。今の時代の移り変わりを年配の方にも分かってもらったことはよかったと思う」と振り返った。

 2016年の目標には「紅白の衣装でリオのカーニバルに出たい」と世界進出を希望。さらに「実はレディー・ガガのルートを知らなくはない。彼女に日本の演歌を歌ってほしいですね。機会があったら絶対やりたい」と世界の歌姫との共演にも思いをはせた。

 新年になっても“ラスボス”の野望はとどまることなく、ますます加速している。