演歌歌手・山川豊(56)と水森かおり(41)が26日、座長を務める明治座7月公演「山川豊・水森かおり 特別公演」のPRのため都内の和菓子店で一日店長をした。

 昭和39年の東京・人形町にある和菓子店が舞台設定で、真面目な跡取りの兄・山川と、3年ほど音沙汰のない妹・水森という役どころ。山川は「台本はまだないですが、女版『寅さん』ですね。かおりちゃんの役がキーになってくるでしょう」と話した。

 また、歌唱のステージには「歌は本職。聴かせるところは聴かせないとね」と山川。水森がせり上がり式の紅白のステージ衣装を使用すると聞くと、山川は「いいなあ。オレにも乗っからせてよ。千秋楽で乗ってみよう」とノリノリだった。

 山川は3月に2年ぶりとなる新曲「蛍子(けいこ)」をリリース。最近ではユーチューブなどの動画サイトでPVの再生回数が激増しているという。山川も「十何万回とかになっているみたいだね。聴いて歌っていただけるのはうれしい」と笑みを見せる。

 関係者は「一般の方が『蛍子』を歌っている動画をネットに上げているのが要因のようです。キャンペーンをしているわけではないのですし、若い人がやるならまだしも、やっているのが年配の方。何でだろうとも思うし、ちょっとびっくりしている」という。

 演歌で動画の再生回数が極端に上がるというのはなかなかない例だが、ある音楽ライターは「『蛍子』は山川さんにしてみたら、珍しいド演歌。最近、歌謡曲調が多くなってド演歌というのが少なくなってきているから、年配の男性の方にとっては『待ってました!』であり、カラオケで歌いたくなる曲のようです」と分析する。

「ネットから生まれたヒット曲」というと、ポップスが圧倒的だが、演歌もその仲間入りする日が来たといえるかもしれない。