“演歌界のプリンス”氷川きよし(36)がデビュー日にあたる2日、初コンサートを開いた東京・中野サンプラザでステージに立ち、デビュー15周年突入記念コンサートを行った。

 トークでは神妙な面持ちで「今日は発表があります。けっ…」と「結婚」をニオわせ、ファンを動揺させたが、「けっ…てい致しました! 10月7、8日に15周年記念コンサートを(日本)武道館で行います」とネタばらし。「デビュー当時はぜんぜんしゃべれなかった」そうだが、この15年で話芸も向上したようだ。

 昨年大みそかに“御大”北島三郎(77)がNHK紅白歌合戦を勇退。毎年、紅白のオープニングで北島の手を取り階段を下りてきた氷川は、演歌界では名実共に北島の後継者となろう。紅白の出場順も、視聴率がグングン上がる終盤に…とNHKはしたいところだが、実はこれに困る人々が。

 老人福祉施設業界の関係者が明かす。

「毎年大みそか、多くの老人ホームやケアハウスの消灯時間は、紅白歌合戦で氷川君が歌い終わったらなんです。お年寄りは、氷川君を見ないと寝てくれないんです。だから彼の出番が遅いと、ヘルパーさんたちが帰る時間も遅くなってしまいます。これ、施設で働いてるスタッフにとっては切実ですよ。1年の最後の日ぐらい、みんな早く帰りたいですからね」

 聞けば年の瀬が近づくと「紅白歌合戦で氷川きよしの出番は早くして」とNHKに訴える業界関係者が続出するとか。実際に近年の氷川の出番を見てみると、2008年は大トリ、10年はトリ前だったが、翌11年は後半22番手、一昨年は後半16番手、そして昨年は後半5番手と、年々出番が早くなっている。

 本人的にはステージが盛り上がる終盤で歌いたいだろうが、ファン周辺を気遣うなら午後9時の後半スタート辺りは妥当な出番。悩みどころだ。