歌手の城之内早苗(51)が10月にリリースした32年ぶりのオリジナルアルバム「早苗歌」が、ここにきて話題になっている。

 おニャン子クラブ出身で1986年に「あじさい橋」でデビュー。昨年9月にレコード会社を移籍し、第1弾として「よりそい蛍」、今年に入って「恋待ち夜雨」とシングルを立て続けにリリースした。2枚がスマッシュヒットしたことで根強い人気が証明され、アルバム発売につながった。

 ある音楽関係者は「近年の演歌歌手は周年の節目でアルバムを出したり、ベストアルバムをリリースするということはよくありますが、新録のオリジナルアルバムを出すのは、そうある話ではない。城之内さんが移籍した徳間ジャパンが“主力歌手”と認めているからでしょう」と語る。

 このアルバムには新曲のほか、石原裕次郎さんの「北の旅人」、島倉千代子さんの「愛のさざなみ」などカバー曲も収録している。先月、都内で発売記念イベントを行った城之内は「北の旅人」を熱唱し、「この曲には何も接点もないですが、聴くとグッとくるんです。琴線に触れる感じ」と話した。

 この時のイベントでも300人のファンが詰め掛けたが、前出の関係者は「おニャン子クラブの出身ですが、城之内さんを支えるファンは女性が多い。城之内さんが持っている雰囲気がいいというファンは多いし、いまでも固定のファンもしっかり抱えている」。レコード会社移籍が歌手としての転機となるかもしれない。