来年1~3月に放送されるフジテレビ系の月9ドラマ「海月姫(くらげひめ)」(月曜午後9時)の主役に芳根京子(20)が決定し、7日発表された。今年4月初旬まで放送されたNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」で主役を務めたとはいえ、まだまだ“実績不足”の若手・芳根をなぜ抜てきしたのか? その背景に、現在放送中の月9「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」に主演している篠原涼子(44)への「おわびの意味が込められている」という。

 来年1月スタートの月9新番組は当初、TOKIOの長瀬智也(39)が主演の「フラジャイル」で内定していた。昨年1~3月に水曜午後10時の枠で放送されたドラマの続編となる予定だったが、長瀬の相手役である武井咲(23)が今年9月、EXILEのTAKAHIRO(32)と“デキ婚”。来年春予定の出産を控えているため、出演は不可能となり、月9は別のドラマに差し替えられることになった。

 そこで急きょ、代わりの作品となったのが「海月姫」というわけ。主役を務める芳根は、昨年10月~今年4月1日まで放送されたNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のヒロインを務めたことでその名が知られるようになった期待の若手女優だ。

 だが、芸能プロ関係者は「『べっぴんさん』のヒロインとはいえ、月9の主演にはまだ実績不足なのが正直なところ。武井の妊娠のため、急いでキャスティングしなければならなかったとはいえ、芳根を月9の主演に据えたのは大抜てきと言っていいのでは」と指摘する。

 実際、当の芳根自身もブログに「まさかまさかでまだびっくりが止まらない」と記しているように、驚きを隠せないでいる。一方、芳根の主演抜てきについては、別の事情もあるという。

「現在放送されている篠原涼子主演の月9ドラマ『民衆の敵』が低視聴率にあえいでいる。ただ、この大コケは、フジ側の都合による影響が大きい。実は篠原と芳根は所属事務所が同じなので、フジが『篠原さんにご迷惑をかけました』というしょく罪の意味を込めて、次の月9の主演に芳根を抜てきした、と噂されているのです」(同)

「民衆の敵」は初回視聴率が9・0%という1桁台で発進すると、第2話では7・1%とさらにダウン。6日に放送された第3話は7・5%と少しだけ上がったが、2桁までは程遠い状況だ。

 本紙既報通り、当初「民衆の敵」は10月16日にスタートする予定だったが、衆議院選挙のド真ん中で「第1話に選挙のシーンがある」との理由で、初回は1週遅れの23日に延期された。そのうえ「プロ野球クライマックスシリーズ」の中継延長ため、初回が30分遅れの9時半スタートとなったハンディもあった。

「低視聴率は、ドラマの内容やキャストのせいとは一概に言えないので、篠原と同じ事務所の芳根を1月スタートの月9の主演に据えたということ」(同)
 抜てきされた芳根も喜んでばかりもいられない。月9では昨年も同じような騒動があったからだ。

「今年1~3月期の月9は当初、竹野内豊の主演が内定していたが『脚本が気に入らない』という理由で昨年11月末に降板。しかも『竹野内が降りるのなら自分も』と、共演の瑛太も一緒に降板した」(テレビ局関係者)

 慌てたフジは、急いで別のドラマを制作。放送されたのは「突然ですが、明日結婚します」だったが、これが大コケ。全9話の平均視聴率6・7%という、月9史上最低記録に終わったのだ。

「このドラマに急きょ主演したのは西内まりやだけど、キャリアに傷が付いた感は否めない」(同)。芳根も、西内と同じような結果にならなければいいのだが…。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)