「V6」岡田准一(33)主演で5日に放送されたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(午後8時~)の初回視聴率は18・9%にとどまった(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)。これは2012年の「平清盛」が記録した17・3%に次ぐワースト2位の記録で、いつも以上に宣伝に気合の入っていたNHKは大ショック。岡田も出演者、スタッフの結束を深めようと魂の“黒官ジャンパー”を作ったが…。

「スタッフは顔面蒼白ですよ。例年以上に今回は番宣を精力的に行っていましたからね」


 そう語るのはテレビ関係者だ。一昨年の松山ケンイチ(28)主演の「平清盛」で大河史上初の視聴率ひと桁を記録し、続く綾瀬はるか(28)主演の「八重の桜」も平均視聴率14・6%と惨敗。NHKにとって“大河復活”は至上命令だ。


 主人公は戦国時代から江戸時代前期にかけて活躍した軍師・黒田官兵衛。時代背景から戦のシーンも多く、織田信長や豊臣秀吉ら人気武将も登場する。元来“戦国モノ”は人気が高いといわれてきた。


 ただ、期待された初回平均視聴率は18・9%と、ボーダーラインの20%に届かず。関西地区では23・0%を記録したが、それは官兵衛の地元が兵庫県という背景もあった。

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グッズを作ると結束高まれど視聴率は伸びず?

「NHKは5日のオンエア直前まで主演の岡田さんを駆り出して特集番組を組むなど、相当力を入れていた。他のメディアに対しても、局側から岡田さんのインタビュー取材を熱心に売り込んでいましたから。『大河を何とかしないと!』という気迫を感じました」とは出版関係者。


 岡田も出演者、スタッフの結束を深めるために特注のジャンパーを製作し、現場を鼓舞した。大河スタッフの話。


「ある日、現場でジャンパーが配られたんです。聞けば、岡田さんがみんなのために作ったものだと。文字通りに黒を基調としたもので、胸元に官兵衛のロゴが入っているそうです。みんな『魂の黒官ジャンパー』と呼んでいますよ。ぶっちゃけ、運送屋みたいですが、愛用しています(笑い)」。しかも、500着限定で作ったというのだ。数百万円はかかってもおかしくない代物。岡田の力の入れようが分かる。


 大河ドラマは撮影が1年近くに及ぶため、出演者とスタッフの強いキズナが求められる。前作「八重の桜」でも、スタッフには同作をモチーフにしたTシャツ、通称「八重T」が配られた。岡田もその慣習に倣ったのだろうが、結果的に視聴率には結びつかなかった。


「綾瀬さんの『八重T』もそうだったけど、グッズを作ると現場の結束は高まりますが、なぜか視聴率は伸びないんですよね~。このところ、それがジンクスになりつつあります」(別の大河スタッフ)


 せっかくの“黒官ジャンパー”が逆効果にならなければいいが。