人気アイドルグループ・SKE48の須田亜香里(25)が、24日に初の著書「コンプレックス力~なぜ、逆境から這い上がれたのか?~」を発売する。ネットで名前を検索すれば、「なぜ人気?」とバッシングを浴びる須田が、どうして“神7”に上り詰めることができたのか? 本紙に苦悩に満ちた舞台裏から、語ることのなかった胸の内を初告白した。

 ――同書で逆境をバネにする秘策を公開

 須田:いまの自分が好きじゃない人に読んでほしいです。今日も「須田亜香里」をネット検索したら、「かわいくない」「ブス」と出てくる。そう思って注目してくださる方も読んでいただければ、納得してもらえると思う。

 ――コンプレックスの塊だった

 須田:子供のころに蓋をしてたことがあって。幼稚園の時に“はないちもんめ”で、(勝ったチームがほしがる相手に)選んでもらえたことが一度もなかった。「亜香里ちゃんがほしい」と名前を呼ばれない。始まるのがいつも怖くて…。小学校でも1学期がスタートする時、学級委員になりたい私は立候補していたんですけど、票が集まらなくていつもなれなかった。“選ばれない”ことがコンプレックスで、選ばれることに執着心があったんです。

 ――そんな女の子が“総選挙”などで選ばれる機会のあるアイドルの道へ

 須田:アイドルは選ばれないと進んでいけない。意地でも選ばれるように試行錯誤するようになった。

 ――総選挙は13年(16位)、14年(10位)と着実に順位を上げたが、15年(18位)で16位以内に入れず選抜落ち。スピーチで大号泣した

 須田:スピーチでも言いましたけど、アイドルを楽しめてなかった。無理して頑張ってたんですね。無理をした分だけ、うまくいってた時代もあったんです。例えば、明るくて、弱音を吐かない人に憧れて、理想のアイドル像になりたいと頑張っていた。求められてる自分だけを見せるようになってから、無理をしていた。

 ――アイドルを楽しめなくなっていた

 須田:去年の総選挙前、1月くらいまでは引きずって。でも、「楽しんでね」「自分に正直になってね」といろんな方が声をかけてくれて。卒業していった松井玲奈さん、宮澤佐江さんもそう。

 ――それから

 須田:生身の自分に自信がないからこそ、理想のアイドル像だけで頑張っちゃってた。総選挙で18位になった後から、初めて生身の自分がアイドルをやったんです。“何が自分らしさなんだろう?”って悩みながら、一日一日を後悔しないように、今日の自分で良かったと思えることをいっぱいしようと…。

 ――そして、昨年の総選挙で“神7”(7位)入り

 須田:たぶん、見せていた笑顔が、全部自然だったからだと思う。楽しそうなところに人って集まるじゃないですか? 

 ――転機もあった

 須田:4月に「AKB49」という主演舞台があって。物語で大事なことが「夢」「仲間」「愛」だった。全部私に欠けているもので“分かるわけないじゃん!”って。何になりたいか夢もイメージしてない。(SKE)チームEのリーダーをやってたけど、仲間を頼れなくて、つらさが勝っていた。愛なんて恋愛してないし。本番で「もう、なるようになれ!」と、感情も全部投げっぱなしにして、もう考えずにやった。

 ――その結果

 須田:それが正解だったんです。人を信頼して丸投げにするのは、自分がしてこなかったこと。何も考えず投げたものだったけど、受け取ってもらえたことで「あ、そういうことか!」って。

 ――それで変わった

 須田:ふと握手会の時に“神7”に入れるかもって思ったんです。私はファンの方を信頼しているし、ファンの方も私を信頼してくれてるっていうのをすごく感じた瞬間があって。お互いに気持ちがいいんだなって思ったんです。

 ――これから

 須田:SKEを卒業する気は全然ないです! 卒業できるほどタレント性もないし、今卒業しても、一瞬で消えちゃうと思う。須田亜香里として、いろんな経験をいろんな人から吸収して、成長したいなと思います。

☆すだ・あかり=1991年10月31日生まれ、愛知県出身。身長160センチ、A型。SKEに3期生として加入。第3回AKB総選挙で36位となり初めてランクイン。その後も常にランクインし、昨年の総選挙で、自己最高となる7位を獲得。握手会が人気のメンバーであり、さらに“軟体”を駆使して話題になったことも。SKEで松井珠理奈に次ぐ人気を誇る。