名古屋地区の民放王「中京テレビ」未来志向の戦略で勢い加速

2017年02月14日 16時24分

中京テレビの看板番組「PS純金」。オリラジの中田(左)、藤森(右)と高田純次

 名古屋地区で中京テレビ(日本テレビ系列)の勢いが止まらない。2016年の年間平均視聴率では全日(6時~24時)、ゴールデン(19時~22時)、プライム(19時~23時)の3部門で1位となり、3年連続の3冠獲得となった。キー局のプログラムが好調なことに加え、自社制作の地元密着番組も高視聴率を連発。さらに名古屋駅周辺の街づくりに積極的に参加する戦略で勢いをアップさせるつもりだ。

 

 昨年、中京テレビは全日(8・7%)、ゴールデン(13・2%)、プライム(13・0%)と全ての時間帯で圧倒的な強さを見せて3年連続の3冠王者となった。キー局である日本テレビ制作の番組が高い支持を集めいていることもあるが、地元に密着した自社制作番組も絶好調だ。

 

 午後6時15分から午後7時までの時間帯は、名古屋の民放各局が地元ニュースを放送している激戦区だが、中京テレビの「キャッチ!」は常に視聴率10%前後をキープ。「イッポウ」(CBC)と激しく民放1位の座を争っている。キー局(日本テレビ)や準キー局(読売テレビ)の番組だけでなく、自社制作の情報ワイド番組でも視聴率を稼げるのが中京テレビの底力を表している。

 

 そして中京テレビの看板番組といえるのが「PS純金」(毎週金曜午後7時)だ。「やっぱり地元はオモシロい!」をキーワードに高田純次(70)とお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」がローカル情報を紹介するこの番組は、「爆報!THE フライデー」(CBC=TBS系列)や「ドラえもん」(メ~テレ=テレ朝系)など全国ネットのメジャー番組を相手に大健闘。1月13日の放送では視聴率15・4%で同時間帯の民放トップを記録した。

 

 ゴールデンタイムに名古屋の民放が自社制作のレギュラー番組を放送しているのはこの「PS純金」だけ。そこには「名古屋ナンバーワン・テレビ局」としての意地とプライドがうかがえる。

 

 そんな中京テレビがこれから力を入れていこうとしているのが、名古屋駅周辺の街づくりだ。中京テレビは昨年11月に名古屋駅南側の再開発地区「ささしまライブ24」へ新社屋を移転した。名古屋駅周辺地区は4月オープンの高層ビル・JRゲートタワー(地上46階、地下6階)をはじめ、11月にはグローバルゲート(地上37階の高層ビルを含めた複合施設)などが開業し、東海地区の中心地としてさらに大きな発展を遂げようとしている。

 

 鈴木要一郎常務取締役編成局長(62)は「名古屋駅には将来的にリニアも開通する。その名古屋駅周辺をいろいろな形で活性化させよう、人を集めようと考えていきます」と名古屋駅周辺の街づくりに対しても積極的に動くつもりでいる。

 

 名古屋駅周辺の活性化と連動したプランはすでに始動している。その1つが名古屋駅前の商業施設「KITTE名古屋」とタッグを組んだドラマ制作だ。現在、足立梨花(24)やSKE48・高柳明音(25)らが出演するドラマ「名駅1丁目1番1号 ~人と、幸せを、つなぐ場所。~」を撮影中。KITTE名古屋の住所がタイトルになっているこのドラマは、5月に放送されることになっている。

 

 また月イチで「ササシマ MUSIC BASE」という音楽番組をオンエア。東海地区にゆかりのあるバンドやミュージシャンのライブイベントをささしまで行い、その模様を放送している。

 

「これから(名古屋港金城埠頭に)レゴランド、ララポート、キッザニアなどができてくるんですが(名古屋市では)将来、名古屋駅近くの運河から名古屋港へ遊覧船を出したりする海上交通の計画もあります。名古屋駅の北、南、真ん中をどう開発していくか、私たちのやる役割は結構あるので、そのお手伝いをしていきたい」(鈴木編成局長)

 

“名駅エリア”に社屋があるテレビ局は中京テレビだけ。その強みを生かし、街づくりと連動したさまざまな動きを仕掛け、テレビ事業に生かすつもりだ。

 

(視聴率は名古屋地区、ビデオリサーチ調べ)

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