SKE48が3日、名古屋市内で「みんな、泣くんじゃねえぞ。宮澤佐江卒業コンサートin日本ガイシホール」初日公演を行った。

 今回の“主役”宮澤佐江(25)を中心に、メンバーは超満員となった8000人のファンを前にオープニングからアクセル全開。「僕は知っている」から「パレオはエメラルド」までの28曲と、30日に発売される19枚目の新シングル「チキンLINE」を含むアンコール4曲の計32曲を歌い上げた。

 その中で宮澤がもっとも輝いたのは、かおたんこと松村香織(26)とのユニットで歌ったAKB48の「スキャンダラスに行こう!」だ。

 曲の前に、松村から「ねえ、男欲しいでしょ?」といきなり振られた宮澤は「(すべての卒業公演が終わった)4月2日から解禁?」と禁断のトークを開始する。

 松村「私、前の仕事(キャバクラでアルバイト歴あり)で、いろんなすごい人と知り合いだから」

 宮澤「紹介して!」

 松村「それに…(宮澤の胸をプッシュしながら)すごい調子いいよね!」

 宮澤「ホント?」

 松村「ホント!」

 宮澤「でも、これも香織が紹介してくれたクリニックのおかげ!」

 松村「もー、あの先生うまいから!」

 宮澤「上手! 痛くもかゆくもなかった」

 松村「でね、今日体のコンディションがいいから、遊びにいこ!」

 宮澤「男探しに行こう!」

 松村「男探しの旅に出よう!」

“豊胸ネタ”を交えた危険水域ぎりぎりトークのまま始まった曲では、2人で会場を回るワゴンに乗車。ところが、蜜月だったはずの2人の関係にヒビが入った。マスコミからの追撃を逃れるためにワゴンの中で着替えるという設定で、リハーサルでは2人ともストッキングをかぶっていたのに、宮澤がまさかの「裏切り」だ。

 松村が森三中の大島そっくりになった顔を披露したのに対し、宮澤がストッキングをかぶらず顔を出すと、松村は「リハーサルと違う!」と悲鳴を上げた。それでもそのまま歌うというアイドルにあるまじき行為に出た松村に、宮澤は笑い転げ、場内はどよめきに包まれた。

 この場面に象徴されるように、この日のコンサートに涙はなかった。メンバーに「リハーサルで泣いていた」と暴露されたように、泣き虫で知られる宮澤だが、2006年にAKB48に入り、14年からはSKE48へ移籍、10年間に及ぶグループでの総括にふさわしいラストを飾るためにも、全力で涙を封印した。