元AKB48の渡辺麻友(26)の電撃引退余波が止まらない! スキャンダル発覚が珍しくなくなってきた昨今のアイドル界。渡辺は“王道アイドル”としてノースキャンダルを貫いたが、電撃引退を選択したことで「報われてほしかったのに…」などと、アイドル業界関係者から複雑な声が噴出している。いまだファンの中にある“恋愛禁止”の意識を含め、渡辺の引退がアイドル界に与える影響は大きそうだ。

 渡辺は5月いっぱいで所属事務所との契約を終了し、芸能界を引退。数年前から体調不良に悩まされていたといい、渡辺自身が「健康上の理由」で「芸能活動を続けていくことが難しい」と事務所に申し入れた。

 最後に更新したツイッターで、渡辺は「健康上の理由」については触れなかったが、本紙は「燃え尽き症候群」のような症状と、マジメでストイックな性格が自分を追い込んで、体調を崩していたとの見方を伝えた。

 アイドル時代、2014年の「AKB48選抜総選挙」では1位を獲得し、グループの頂点に。メンバーの異性スキャンダルが報じられようとも、決して影響されることなく“ノースキャンダル”を貫いた姿勢は、多くのファンやアイドルに支持されていた。

 そんな渡辺の電撃引退を“潔い”と評価する声もある一方、業界にとってターニングポイントになるという声もある。

「アイドルは“異性関係のスキャンダルはNG”という考えが今も根強くある。それを愚直に守ってきた象徴的な存在が渡辺だった。ところが、引退理由に“マジメさ”が挙げられれば、渡辺のようなスキャンダルを起こさないアイドルが、否定されかねない。業界では『アイドル界の風紀の乱れが進んでしまうのでは?』と不安な声が出ている」(芸能プロ関係者)

 一般社会でもありがちな話だが、マジメにやっていることが必ずしも成功につながるとは限らない。渡辺自身も在籍中に出演したドキュメンタリー番組「情熱大陸」(TBS系)で、アイドル活動について「マジメに頑張ったり、ストイックにやったり、それが正解じゃないところ。マジメな子が損をするような世界でもあるので…」と胸の内を明かしている。

 何度となく異性スキャンダルを起こしても、熱狂的なファンを抱えるアイドルもいるが、そんな子たちより「まゆゆが報われて、成功してほしかった」と無念さをにじませる関係者は驚くほど多い。

 渡辺引退による風紀の乱れへの不安は、今後の推移を見なければ分からないが、現時点でも“恋愛禁止”という言葉に再び注目が集まっているという。

「ひと昔前はありましたが、今は人権問題の観点から契約などで『恋愛禁止』を明記することはない。“恋愛をしてもいいが、覚悟を決めて絶対にバレないように”と注意をするぐらいが現実的な落としどころ。これからは、ファン側も『人間なんだから恋愛してるのが当たり前』ぐらいの気持ちで、応援していくことになるのかもしれない」(前同)

 渡辺麻友のようなアイドルは、今後生まれにくくなるかもしれない。