人気アイドルグループ・AKB48の56枚目シングル「サステナブル」(9月18日発売)のミュージックビデオ(MV)が21日、解禁された。主役は17歳にして初センターに抜てきされた矢作萌夏だ。そんな矢作を支えているのは、4月にHKT48を卒業した指原莉乃(26)から受けた“女王の金言”。指原のように表向きは笑顔で、裏では涙を流しながら重圧と戦う――。 

 前作から半年ぶりとなる同シングル。MVのテーマは“原点回帰”だ。

 2006年のデビューから13年、平成を代表する国民的アイドルまでに成長したAKB48。“令和初”となるシングルは、通ってきた道筋を振り返る内容になっている。

 撮影は7月上旬、初の北海道でのオールロケ。ダンスシーンは、ドローンで雄大な大自然の中で躍動するメンバーが空撮されている。ドラマシーンは、06年のデビューから13年にわたるグループの歴史がちりばめられ、デビュー時やブレーク前夜から現在、そして未来と6つの年代が描かれている。新たなAKB48を期待させる内容だ。

 矢作は「このMVを通してAKB48の歴史を皆さんに思い出していただいて『あっエモいなぁー』って思っていただけたら、うれしいです」。

 ドラマシーンでは、デビューシングル「会いたかった」でセンターを務めた前田敦子の立ち位置を演じる。矢作は「画角やシチュエーションなども『会いたかった』に寄せていて、撮影してくださるスタッフさん側でも『前田さんを意識して撮っているんだろうなぁ』と思いましたし、私自身も意識してしまいました」と話す。

 そんな矢作は昨年1月に研究生としてグループに加入し、12月には正規メンバーに昇格。48グループ最速でソロ写真集も発売した。次世代を担うメンバーとして注目を浴びるが、そんな矢作をかつてAKB総選挙で3連覇した指原が「大のお気に入り」と公言。かわいがっているのは本紙で既報した通りだ。

 指原の卒業シングルだったAKB55枚目シングル「ジワるDAYS」で、初選抜入りした矢作を指原がフォローしたことで2人は急接近。「その時に連絡先を交換し、今でも世間話からスイーツ店や美容に関する情報などを交換し合っている」とはAKB関係者。

 そんな2人の仲の良さは、今回のMV撮影でも大いに発揮された。

「矢作は先輩に囲まれた中、センターを務めるプレッシャーで涙を流すことも多かった。そんな矢作に、指原は『自信を持って堂々と立つこと!』とアドバイス。さらに若くしてセンターに抜てきされたことで嫉妬の対象になってしまうが、だからこそ『他の出演者さんへの礼儀はしっかりしないといけない』など“センターの極意”を伝えた」(芸能プロ関係者)

 指原の教えを胸に、矢作はMVの撮影中に泊まったホテルでも涙ながらに練習を続けたという。

「AKB48はかつての黄金期と比較され、若手メンバーが伸び悩む傾向にある。アイドルは笑顔でファンを楽しませることが必要なのに、プレッシャーで自分が楽しめなくなってしまう。それを分かっている指原は『自分がアイドルを楽しむことが一番大事』と口を酸っぱくして言っている」(音楽関係者)

 アイドルのお手本のようなルックスながら、指原のような頭の回転の速さを持つといわれる新センターの矢作。注目して損はなさそうだ。