約4年ぶりとなるAKB48の全国ツアーが7日にスタートして話題だ。同日のNHK大阪ホール(大阪市)公演には16人が出演。かつて国民的人気を獲得した要因にもなった、AKBらしい“がむしゃらさ”をアピールした。特に最年長・柏木由紀(27)は、10歳以上も若いメンバーより足を高く上げてダンスを披露し、周囲は目をパチクリ。「卒業が近い」とも噂される柏木が、若手たちに伝えたいこととは、いったい何なのか?

 同ツアーは全国10か所を巡り、10月の北海道・苫小牧公演まで全20ステージを行う。大阪公演は昼夜2回公演が行われ、計2800人を動員。「Everyday、カチューシャ」「大声ダイヤモンド」などのシングル曲や、「ただいま恋愛中」「彼女になれますか?」など27曲をパフォーマンスした。

 セットリストなどライブ構成は、AKB48グループ総監督の向井地美音(21)や柏木らメンバーとスタッフとが打ち合わせて決めたという。

「その一つがツアー選抜メンバーである16人が、必ず1曲はセンターに立つという演出です。今のメンバーをアピールし、グループの良さを知ってもらうことが必要ですから。知名度のあるメンバーが卒業し、今回はグループの“新章”を印象づける、大切なツアーになる」(AKB関係者)

 姉妹グループとの合同コンサートやステージが多かったAKBだけに、4年ぶりの単独ツアーは“本家ここにあり!”を印象付ける場でもある。普段はトークの時間も多いが、今回はオープニングから8曲目までの約23分間、ノンストップで歌唱。メンバーたちは汗まみれになり、ステージから客席まで縦横無尽に走り回った。

 そんななか、小栗有以(17)や久保怜音(15)ら若いメンバーを超えるような“アイドルオーラ”を発揮したのは、最年長の柏木だった。

「寝ても覚めてもゆきりんワールド」という自己紹介のあいさつを全力で披露すると、なぜか会場から笑い声が。これには「若い子たちが一生懸命やっているから、いつもの倍くらいはじけてやってるのに!」と、柏木は悔しさを見せた。

「激しいダンス曲も多かったが、柏木は最後まで疲れた様子も見せずに踊りきった。若手に負けないほど足を高く上げる姿に、後輩たちも『か、柏木さん…。だ、大丈夫ですか…』と目をパチクリさせた。さすがに終演後は筋肉痛に悩まされたらしいけど、その姿は“背中で語る”柏木そのもの。出演メンバーで一番知名度のある柏木がそこまでやるのだから、他のメンバーが燃えたのは間違いない」(同)

 最近の柏木は劇場公演の新しいセットリストを考えたり、後輩たちにアドバイスを送ったり、積極的な姿勢が目立つ。今回のツアーの構成なども、柏木が考えている部分が多いという。

「柏木は年内卒業も視野に入れており、『グループに何かを残せれば』と強い気持ちを持っているといいます。3期生の柏木は、AKBのブレーク前から黄金期を人気メンバーとして経験し、今のAKBに必要なものも分かっていますから」(出版関係者)

 黄金期を知る柏木の教えを受け、“新生・AKB”は再び国民的グループの階段を上れるか。