HKT48の指原莉乃(26)が27日、神奈川・横浜スタジアムで行われた「AKB48グループ 春のLIVEフェス」に出演した。28日の卒業コンサートで11年間に及ぶアイドル人生を終えるが“絶対女王”に君臨しながら舞台裏では意外に涙を流すことも多かった。卒業記念として、本紙は女王の歴史を彩る“モジモジくん大号泣事件”を本邦初公開するー―。

 指原は2008年にAKBの5期生として劇場公演デビュー。12年6月「週刊文春」で過去の異性スキャンダルが報じられ、同月にHKTへ移籍した。メンバーだけでなく、HKT48劇場支配人も兼務。コンサートのセットリストや演出も手掛け、グループの先頭に立ち、陰からも支えてきた。

 その努力がファンから認められ、13年の「AKB選抜総選挙」で初の1位に輝き、48グループの頂点に立った。ソロとしてもバラエティーなど多数のレギュラーを抱え、大ブレーク。15~17年には史上初となる3年連続で1位になり、史上最多4度の女王に輝いた。

 指原といえば、世間的にはスキャンダルをものともせず“鉄のハートを持つ女”のイメージが強い。運営サイドに苦言を呈することも多く、一連の“NGT騒動”に対しても厳しい言葉を並べている。

 しかし、舞台裏では涙を見せることも多かった。関係者によれば、レギュラー番組とAKBグループの仕事で毎日のスケジュールが埋まり、体調不良やプレッシャーでスタッフらに「もう無理」と泣きながら訴えることもあったという。

 実際、本紙記者の前で号泣したこともあった。16年10月17日に放送された「好きか嫌いか言う時間SP」(TBS系)の収録現場だ。指原は本紙記者と共演したが、当時、元AKBの小嶋陽菜推しだった記者が「こじはるさんに会いたかった」と冗談を飛ばすと、そのイジリなどを毛嫌いして「大嫌い!」などと号泣。連日の寝不足で精神と肉体が限界だったことも要因としてあったようだが、その模様はテレビではさすがに“お蔵入り”になった。

 それでも指原が見せた涙には常に“意味”があった。初めて総選挙で女王に輝いた翌年の14年、指原の歴史の中で、伝説と語り継がれる“モジモジくん大号泣事件”だ。

「モジモジくん」とは、かつて放送された人気バラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげです」(フジテレビ系)で、お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明、木梨憲武が黒い全身タイツを着用して、体全体を使って文字を作ってクイズに答える人気企画だ。

 同年に放送された音楽特別番組「FNS歌謡祭」(フジ系)で、指原らAKBグループメンバーはとんねるずとモジモジくんの姿でヒット曲「ガラガラヘビがやってくる」を披露したが…。

「本番直前に楽屋に入った指原は置かれた黒い全身タイツ衣装を見て『これ着て歌うの!?』とビックリ。実は他の出演メンバーは事前にこれを着て歌うことを説明されていたのですが、指原だけが知らされてなかった。号泣しながら『モジモジくんはやる! だけど、事前に何をやるかはちゃんと説明してほしい!』と運営サイドに訴えたのです」(テレビ局関係者)

 原因はスタッフ側が多忙な指原のスケジュールを把握できず、番組の意図を伝えることを忘れてしまったことだった。

 指原は「とんねるずさんには私たちメンバーもスタッフもみんなお世話になっている。だから、(全身タイツは)やらなきゃいけないことは分かっている。だけど、せめて説明はしてほしい」「いつもスタッフさんは説明不足で、メンバーが戸惑うことが多い」などと涙ながらに改善を促したという。

「それでも本番で指原はノリノリで踊っていた。終わった後はメンバー全員と一緒に写った写真をツイッターに上げて『楽しかった!笑』と報告。誰も号泣していたなんてまさか思わなかったでしょう。全身黒タイツでやり切った指原の姿は今でも目に焼き付いて離れません」(前同)

 そんなアイドル・指原のエピソードを報じるのもあとわずかだ。