多くの女性を性奴隷にし、全米を震撼させたセックスカルト組織「NXIVM(ネクセウム)」による衝撃事件が、ハリウッドでドラマ化されることが決定した。米芸能サイト「ハリウッド・リポーター」が報じた。

 ニューヨーク州を拠点にした同組織を巡っては、“教祖”のキース・ラニエール被告(57)や“ナンバー2”とされる米女優アリソン・マック被告(35)が人身売買や強制労働に関与した疑いで、すでに逮捕・起訴されている。

 ハリウッド・リポーターによると、制作会社「アンナプルナ・テレビジョン」が映像化の権利を取得。昨年出版された、同カルトによる性犯罪をスクープした米紙ニューヨーク・タイムズ記者の暴露本「焼印を押された女たち 秘密組織の内側」(原題)をもとにドラマ化される。

 これまでの報道によると、ラニエール被告が経営していたマーケティング会社「NXIVM」が、自己啓発セミナーを開いては若い女性らを洗脳。同被告に「永遠の忠誠」を誓わせ、性奴隷にしていた。その際の儀式として、陰部近くに同被告のイニシャルの焼き印を押していた。性奴隷にされた被害者女性の数は20人以上とされる。

 同サイトによると、ドラマの脚本担当はまだ決まっていないが、「アンナプルナ・テレビジョン」は、これから始まる裁判で新事実が明らかになれば脚本に取り入れたいとしている。米女優シャノン・ウッドワード(33)が制作総指揮を務め、今後配役を決める。

 一方、自身もラニエール被告に忠誠を誓い、性奴隷だったとされるマック被告についてニューヨーク州の連邦司法局は保釈金を500万ドル(約5億4600万円)に設定。これを両親が支払い、24日に保釈された。保釈後は位置情報発信器を付けたうえで、カリフォルニア州の自宅で謹慎することが義務付けられる。

 マック被告はラニエール被告と共謀した疑いで起訴されているが、否認し続けている。ラニエール被告の保釈は認められていない。