2月にシングル「無償の愛」でCDデビューした歌手の吉田ひろき(35)がこのほど東京・江東区の東京スポーツ新聞社を訪れた。

 遅咲きのデビューとなった吉田は異例の経歴の持ち主だ。18歳の時に声楽家を志し、東京芸術大学に進学。卒業後はバリトン歌手としてステージに立ち、端正なルックス、185センチの長身を生かしてモデルとしても活動した。

 2013年から3年間は地元愛知県の女子高で音楽教師として勤務し、テレビで“イケメン教師”として取り上げられたこともある。「バレンタインデーには毎年30~40個ほどチョコをもらっていました」というから驚きだ。

 それでも歌手としての夢を諦められず、上京しCDデビューをつかみ取った。現在は全国各地をキャンペーンで回り、息子から母への思いを歌った「無償の愛」は早くも「今年一番泣ける曲」として話題だ。吉田が歌唱すると、涙を流して聞き入る人が続出しているという。

 吉田は「歌謡曲のテイストがある中で、自分のクラシックの発声を生かしています。クラシックポップという新しいジャンルを切り開いていきたいです。紅白歌合戦に出たいです。それと音楽賞の新人賞が目標です」と意気込む。

 もう一つの大きな夢がクラシックを広めること。「自分の活動を通して、純クラシックに取り組んでいる若い人たちにもスポットが当たればうれしいです。クラシックを広めていきたいです」と語った。

 吉田は母の日の5月13日に、愛知・ミッドランドスクエアで“凱旋ライブ”を行う。CD購入者には花のプレゼントがあるという。クラシックとポップを融合させた吉田のブレークは間近だ。