テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏(年齢非公表)が24日、都内の渋谷109で行われた「LIVE JAPAN Awards 2018」表彰式に出席した。

 デーブ氏は「渋谷はNHKがあるので、受信料を払いによく来る。僕が来日した時には、まだハチ公が生きていたけどね。映画のブレードランナーなど、未来都市といえば渋谷。ジャンボテレビやスクランブル交差点は日本にしかなかった。流行の発信地ということで世界的に有名になった。レオナルド・ディカプリオなど、ハリウッドのセレブもお忍びで日本に来る。昔はあまり観光客が来なくて、未開発だった。今は皆、猫カフェなどに動画を見てくる。いい時代です」とまくしたてた。

 ところでデーブ氏といえば最近、世間を揺るがしている財務省・福田淳一前事務次官のテレビ朝日女性記者に対するセクハラ問題について、舌鋒鋭くコメントしている。

 この日、デーブ氏はまず「ICレコーダーで録音させていただきます」と前置きし「言ったか、言っていないかの時代なので、まずい時には録音するほうがいい。過剰に編集しないで、本当に裏付けを全部出さないとダメだと思う。今回は両方とも学ぶことが多かったと思う。メディアの対応の仕方など、危機管理をもう少し考えないといけない。いろんな意味で、もう少し落ち着いて対応したほうがいい」と、双方に冷静な対応を呼びかけた。

 そして「海外は何をやるにも名乗るのが基本。ハリウッドのパワハラについても、当時言わなかったことを後悔・反省している人が多い。そして、いざ告発するならば、覚悟の上で名前を出す。出さないと一方的になってしまう」と、被害者側が名乗りを上げるのが国際基準だとした。

 また、社民党の福島瑞穂副党首ら野党議員が「#Me Too」のプラカードを掲げてセクハラに抗議の意志を示していることについては「Me Tooはいい運動だが、何もかもMe Tooじゃない」と批判的な見方を示した。

「世の中には誰にも相談できずに、つらくて引きこもってしまうようなことをされた人も多くいる。それを、ひどいことを聞かされちゃったというのと全く同じレベルに並べていいのかには、大きな疑問がある。決して問題を軽視しているわけじゃなくて、同じMe Tooでも中身が違うのではないかということ。きちんと一つずつの事件を客観的に見たほうがいい。何もかも同じレベルで評するのは違う」。デーブ氏はそう持論を述べた。

 なお、デーブが選ぶゲスト特別賞は「伊勢半本店紅ミュージアム」に贈られた。