ニューヨーク中心部の高層ビル、トランプタワーで7日、火災が起きた。50階から出火し、居住者の男性(67)が死亡した。消防隊員6人が負傷した。
 ビルにはトランプ米大統領(71)の自宅があり、昨年1月に就任する前まで家族と暮らしていた。トランプ氏は7日、ツイッターに「トランプタワーの火事は消えた。よくできたビルで(火は)限定的だった」と投稿した。出火時、トランプ氏や家族は不在だった。

 一時、ビルから赤い炎と黒煙が上がり、周囲には多くの人が集まり騒然となった。トランプタワーは高さ約200メートルで、低層階は飲食店やオフィス、高層階は高級マンション。今年1月にも火災があったばかり。

 一方、トランプ氏の等身大の“まっぱ像”が来月、オークションに出されることになった。米大統領選の2016年、米アンダーグラウンド芸術家集団「インディクライン」がトランプ氏をネタに制作した複数の全裸像の一つだという。

 インディクラインは同年、トランプ氏の全裸像をニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、クリーブランドなどの路上や公園でゲリラ展示した。だが、大統領の“まっぱ像”は、たとえ芸術家集団が作ったとはいえ、市民にはアートには見えなかったようで壊されたり、いたずらされたり、散々な目に。その中で唯一、無事だった作品が今回出品されることになった。

 米競売会社「ジュリエンズ・オークション」によると、トランプ像は5月2日、ニュージャージー州ジャージーシティーで開催されるオークションに出品予定で、2万~3万ドル(約213万~320万円)の値が付くと予想している。

 米誌「フォーチュン」によると、当時、ニューヨーク市マンハッタンの中心にある広場「ユニオン・スクエア」にもゲリラ的に設置されたが、無許可で展示したために市当局によりすぐに撤去された。ちなみに、同誌は「全裸像の局部は笑えるほど小さい」と伝えている。