西部邁さん自殺ほう助で2人逮捕 MX子会社社員の容疑者が本紙に死亡当日語ったこと

2018年04月06日 16時30分

西部邁さんが自殺した多摩川付近

 1月に亡くなった評論家西部邁さん(78=当時)の自殺を手助けしたとして、警視庁は5日、自殺ほう助の疑いで、東京MXテレビの子会社社員の窪田哲学容疑者(45)と、西部さんの知人で会社員の青山忠司容疑者(54)の2人を逮捕した。

 窪田容疑者は西部さんが司会を務め、約10年間続いていたTOKYO MXテレビのトーク番組「西部邁ゼミナール」の担当ディレクター。動機について「西部先生の死生観を尊重して力になりたいと思った」と供述。

 西部さんが主宰していた私塾の塾頭を務めていた青山容疑者は「20年以上お世話になった先生のためにやらなければいけないと思った」と供述し、2人とも容疑を認めている。

 逮捕容疑は1月21日、東京都大田区の多摩川付近で、西部さんの自殺をほう助した疑い。西部さんは同日朝、同区の多摩川の水中で見つかり、病院で死亡した。河川敷には家族や窪田容疑者らに宛てた遺書が残されていた。

 捜査関係者によると、西部さんの体はロープで近くの木と結び付けられ、体の一部もベルト状のもので縛られたような状態だった。口の中には小さな瓶が入っていた。西部さんは手が不自由だったことから、警視庁は本人以外に関与した人物がいたとみて調べていた。

 窪田容疑者は、西部さんが自殺した当日、本紙に番組関係者としてコメントしていた。昨年12月に発売された西部さんの“最期の書”と帯に記された著書「保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱」を「読んでもらえれば、先生の死生観を理解してもらえる」と冷静な口調でこう語っていた。

「50代の時から自分の生き方の結末を考えていた方で、最近は若者をとにかく励ますことを信条に、私たちともつい先週、朝まで飲んだばかりでした。娘さんや息子さんに迷惑がかからないように人生を終えることはいつもおっしゃってました」

 西部さんの死にまったく動揺していなかったのが不自然だったが、違法行為であることを承知で手助けしたとみられる。