「火垂るの墓」や「アルプスの少女ハイジ」など数々の名作を手掛けたアニメーション映画監督の高畑勲さんが5日、東京都内の病院で死去した。82歳だった。死因はまだ不明だが、テレビ各局の速報によると、このところ体調を崩していたという。

 高畑さんは東大文学部を卒業後、東映動画に入社しアニメの道へ。1968年の「太陽の王子 ホルスの大冒険」で劇場用長編アニメを初監督。70年代に「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」などのテレビシリーズを手掛けた。

 85年に宮崎駿監督とスタジオジブリを設立。「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」などの監督作品は国内外で高く評価され、プロデューサーとしても宮崎作品「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などを送り出した。

 2013年に「かぐや姫の物語」を公開。同作はアカデミー賞にノミネートされた。16年にはアニメのアカデミー賞とされるアニー賞で功労賞を受賞した。