自虐ネタ?「書いて消せる安倍グッズ」が物議

2018年03月27日 16時30分

 ナメているのか、それとも自虐ネタなのか? 財務省の決裁文書の改ざん問題が紛糾するなか、25日の自民党大会で配られたお土産が物議を醸している。「安倍晋三マグネットシート」なる代物で、表面には「書いて消せる!」の文字。決裁文書の記述もこうやって消したのか…と思わず突っ込みたくなるアイテムだ。27日に佐川宣寿前国税局長官(60)の証人喚問が行われたが、これも安倍政権の余裕の表れなのか――。

「大変ご心配をおかけし、申し訳ない思いだ。国民の行政への信頼を揺るがす事態となった。なぜこのようなことが起こったのか。徹底的に明らかにし、全容を解明する」

 25日の自民党大会で、改ざん問題について、そう陳謝した安倍首相。その会場では“あるモノ”が配られ、騒然となっていた。それは、安倍氏のキャラクターがプリントされたマグネットシート。ホワイトボードと同じ仕組みで、水性ペンを使って何度も書き込んでは消せるアイテムだ。

 檀上では佐々木紀衆院議員が「水性ペンを使うと、ご家庭や職場のメモとして何度でも使うことができます」とアピール。見逃せないのは表面上部に書かれた「書いて消せる!」の文字。“安倍ちゃん”もバッチグーポーズで商品に太鼓判を押しているが…。

 現在、国会は財務省の決裁文書改ざん問題で大紛糾中。永田町関係者は「27日の佐川氏の証人喚問を前に、“よくこれを配ったな”というのが第一印象。間が悪すぎますからね」と話す。

 かねて自民党は抜群の支持率を誇る安倍氏をキャラクター化し、前面に押し出してきた。昨年には、首相のLINEスタンプを無料で配布するなど、党のイメージ戦略に投入。今回のマグネットシートもその一環で、党広報本部によって作製されたという。

「作った後に改ざん問題が発覚し『どうすんだよ、これ…』となったが『ま、いっか』で配布を強行した。改ざん問題で自民党は苦境に立たされているが、どこかまだ余裕があるように見える」とは別の政界関係者。

 ネット上も「ナメてるのか!」という怒りの声より「財務省の決裁文書のように書いて消せる」「自虐ネタとしてはレベルが高い」と、皮肉交じりの意見が続出。フリマアプリの「メルカリ」では早速出品され、税込み価格1000円で落札されている。

 とはいえ一連の問題は笑って済まされる話ではない。佐川氏の証人喚問の結果にかかわらず、財務省に検察のメスが入りそうなのだ。政界関係者の話。

「これまで捜査は大阪地検特捜部が主導してきたが、ここにきて東京に捜査本部が移る。大阪と東京の合同特捜チームで徹底的にやるつもりだ。証人喚問後、財務省に大規模なガサをかけるという情報も流れている」

 官邸の“言いなり”だった財務省職員も、反旗を翻しつつある。きっかけの一つは先週19日、自民党の和田政宗参院議員が太田充理財局長に陰謀論丸出しで「安倍政権をおとしめるための答弁か」との“侮辱質問”を浴びせたこと。

 太田氏は血相を変えて「それはいくらなんでも!」と否定したが、関係者よると「財務省職員も同じ思い。『政権のために汗を流してきたのは何だったんだろう』という虚無感に襲われ、検察の捜査に全部ブチまける職員が続出している」。

 人間の感情は、簡単には“消せない”ようだ。