R―1準Vで見せつけた高いレベルのネタを量産し続けるゆりやんのスゴさ

2018年03月17日 14時00分

高いレベルのネタを量産し続けるゆりやん

 先日行われたピン芸人日本一を決める「R―1ぐらんぷり2018」では、盲目の漫談家・濱田祐太郎(28)が優勝を果たした。生まれつき全盲に近い弱視である濱田の漫談は、視覚障害者の“あるあるネタ”。話術も見事で、優勝にケチをつける気は全くない。だが濱田と優勝を争い、準優勝したゆりやんレトリィバァ(27)の“偉業”も、もっと評価されてもいいのではないか?

 ゆりやんは2015年に初めてR―1で決勝に進出してから今年まで4年連続で決勝進出を果たしている。しかも、そのうち3回はファーストステージを勝ち抜いて、ファイナルステージまで駒を進めている。残念ながら優勝経験はないが、これだけでも十分な偉業だろう。

 R―1に限らずお笑いの賞レースは、1回決勝で披露したネタをもう一度決勝でやることはない。特に規則で決まっているわけではないが、同じネタをやると当然評価は低くなり、高得点は望めなくなるからだ。

 ファイナルステージまで進出するとネタを2本やることになるので、ゆりやんはR―1ですでに7本も違うネタを披露している。それでも高いクオリティーを維持しているのは驚異的だ。昨年末には新設された「女芸人No.1決定戦 THE W」でも優勝したが、ここでもネタを2本披露している。

 一方、濱田は漫談を2本披露して優勝した。R―1まではほぼ無名の存在だったため、過去にそのネタを見た人はかなり少なかっただろう。テレビで超売れっ子のゆりやんと比べると、新鮮さという意味で濱田がかなり有利になったのは否めない。

 ゆりやん同様、漫才日本一を決める「M―1グランプリ」で2年連続準優勝に終わった和牛も高く評価すべきだろう。特に敗者復活戦から勝ち上がった16年は敗者復活戦、ファーストラウンド、最終決戦とすべて別のネタだった。1日に3本も高いレベルのネタを披露するのは至難の業だ。当然、17年も前年とは全く別のネタを2本披露した。優勝したとろサーモンは初の決勝進出だっただけに、こちらも和牛に比べて新鮮さで有利に働いた面はあるだろう。

 このように、お笑いの賞レースの場合、初めて決勝進出する方が有利になるのは仕方ないことだ。それでも、高いレベルのネタを量産し続けるゆりやんをもっと評価すべきなのは間違いない。