現役サラリーマンヒップホップユニット「リーマンマイク」が28日、2作目のデジタルシングル「ウーロンちゃん」を配信する。このユニットは、東京・港区を中心に生息している“パリピ”(パーティー・ピープルの略)の間で大ブレーク。メジャーデビューシングルでは「テキーラ好きなの? じゃあOK!!」と歌っていたが、今作は合コンでウーロン茶を飲む女性にささげる賛歌となっている。なぜ“宗旨変え”したのか? ウーロン茶合コンを開催中のリーマンマイクを直撃した。

 こう見えて全員が一流企業のサラリーマンというリーマンマイクはMC(ラッパー)6人、DJ1人、VJ1人の8人組ユニット。もともとは結婚式の余興で披露した宴会芸が話題となり、2016年にモデル・今井華をフィーチャリングし「渋谷合コン歌~#すっごいよっ一体感~」でメジャーデビューした。通算2250回超の合コンを経て製作した“合コン賛歌”はユーチューブで280万回以上の再生回数を誇るヒットとなった。

 あれから2年――。「ウーロンちゃん」で再び戻ってきた8人は、なんとノリのいいテキーラ女子ではなく、ウーロン茶しか飲まない女子を絶賛しているではないか! 合コンではテキーラなどで盛り上がり、一体感を重視してきたはずなのに…。リーマンマイク主催の合コンに潜入した。

 確かにテーブルの上に並んでいるグラスに入っているのはウーロン茶だけだ。MCのぎょうざくんは「デビュー曲が売れて以来、すべての合コンでテキーラをすごい飲まされるんですよ。パリピの女子たちが群がってきて、だいたい潰されて終わり。出会い軸じゃないですよ。戦いスタンス。『リーマンマイクを潰してやったぜ!』みたいな。『大したことねえな』と言われて、お酒が嫌いになりました」。

 リーマンマイクだけではなく、合コンでは酒を飲まずにウーロン茶という女性が増えてきたのも事実だ。すっかりテキーラ派からウーロン茶派に乗り換えたリーマンマイクも、ウーロン茶女子、通称「ウーロンちゃん」の魅力に気付き、ハマってしまったという。

「『ウーロン茶で』と頼まれた時に“挑戦状が来たぞ”と。ウーロン茶でどれだけ盛り上げられるか、自分に対する宣戦布告が来たなと。でもウーロン茶を頼む子はいいですね。貞操観念がしっかりしてそう。歴史に詳しそう」(ぎょうざくん)、「親に紹介しても恥ずかしくなさそう。自分に甘えない子が多いね」(MC・石原ロックフェスティバル)

 だが、ウーロン茶でどう盛り上げ、「ウーロンちゃん」にはどうアプローチをすればいいのか?

 MC・神秘は「ウーロン茶が好きな子は頑張っている子が多いから、サポート感、味方だよ感を出すようにしていますね。君のペットになるよ、尽くしますよみたいな感じです」と秘訣を明かした。

 最近はウーロン茶合コンを頻繁に開催しており「(酒がある場合とは)同じ合コンって単語を使いたくないくらい、全然違います。いわば合コン2・0。合コンもパラダイムシフトが起きているな、と感じます」(ぎょうざくん)、「結構、革新的で、居酒屋とかそういう概念がない。僕らも絶賛勉強中です」(MC・むぅちゃん)。ウーロン茶で合コンが新しいトレンドとなりそうだ。

【「リーマンマイク」メンバーのプロフィル】
☆ぎょうざくん(MC)=ニューヨーク帰りの社会人デビュー。極度の音痴でラップスクールに通学中
☆むぅちゃん(MC)=大食いキャラ。女性の母性本能をくすぐるのが得意
☆石原ロックフェスティバル(MC)=超高学歴のスーパーエリート。合コンでは得意の「ロジカル・シンキング」を駆使し、女性の深層心理を分析するも的を射ず、嫌われることも
☆神秘(MC)=“西麻布の早撃ちガンマン”の異名を取る。女性のお持ち帰りが早いが、行為自体が早いとの説も
☆さそけんぴ(MC)=女性よりも愛犬好きを公言するも合コンをやめることはない
☆二代目(MC)=仕事に合コンと多忙な生活に疲弊し、精神を病んでしまった「日本社会の犠牲者」
☆りつじん(DJ)=年配女性をこよなく愛し「ジュクジョッキー」と呼ばれる
☆映像乃瀧(VJ)=謎多き中年