漫画違法アップロードサイト有料化宣言 警察が摘発の声も

2018年03月07日 11時00分

 漫画家と編集者が汗水流して作った漫画を無許可でアップロードして閲覧を可能にした違法サイト「漫画村」が、有料版「漫画村プロ」の開設をアナウンスした。

 これまでの無料版と異なり、閲覧時に広告が表示されなくなるなどの“メリット”がある。サイトでは「実は漫画家さんが無料で広告してくれたお陰で漫画村のユーザーが2か月で一気に1・8倍になった」としてサイトの維持費を賄うことを開設理由としている。

 明らかに著作権を侵害している海賊版サイトは「誰かがネット上にアップしたデータを集めてまとめただけ」として違法性を否定する。しかし、「このままの状態が続けば漫画文化が滅びてしまう」(日本漫画家協会)という声明を紹介するまでもなく、海賊版が大手を振って歩けば、出版業界は大打撃を受ける。

「漫画村」には違法性と倫理的問題が存在することから、警察による摘発を指摘する声も多い。昨年、同様の違法雑誌・漫画サイト(既に閉鎖)が問題になった。広告料収入狙いだったものが、“盗品で大っぴらに金を稼ぐ”段階までエスカレートしたからだ。

 大手出版社の少年漫画編集者は「当然、我々も歯がみしている問題。大手出版社間の連絡協議会でも議題になっています。各社の足並みも、そろそろ揃うところ。警察も巻き込んで対策に動くのも遠いことではありません」と明かす。

 一方で、漫画村閉鎖の話題が上がると同時に「漫画村がなくなるのは困る」と嘆く支持者も一定数現れる。彼らには金を払って作品を買うという考えは、ほぼ消えている。漫画家の瀧波ユカリ氏の「違法のサイトで漫画を読むとか、何かを手に入れるためにズルをすることを覚えると『まとも』に戻れなくなる」との2月24日付ツイートは1・4万リツイートされて共感を得ている。

 アダルト業界でも同様の海賊版サイトが幅を利かせているが、作品の性質上、お上が守ってくれることは期待できない。こちらも日本が誇る文化だが…。