【エンタメ賞】香取慎吾 窮地を自覚も「次はいいことがあるかなと。前向きです!」

2018年02月26日 18時00分

香取は授賞式の壇上で、たけし(左)の視線を受けてあいさつした

「第27回東京スポーツ映画大賞」「第18回ビートたけしのエンターテインメント賞」(ビートたけし審査委員長=71)の授賞式が25日、東京・港区のグランドプリンスホテル高輪で盛大に開催された。授賞式の中で会場が一番、どよめいたのが「話題賞」を獲得した元SMAP・香取慎吾(41)のサプライズ登場だった。本紙と“水と油の関係”であるジャニーズ事務所所属時代には到底考えられなかった歴史的な雪解け。“電撃参戦”した国民的アイドルを取材すると、今のホンネが見えてきた――。

 元SMAPの稲垣吾郎(44)、草なぎ剛(43)、そして香取は「――エンターテインメント賞」の話題賞を受賞した。

 3人は、2016年いっぱいでSMAPが解散した後、所属していたジャニーズ事務所を昨年9月に退所。それまで厳禁だったネット上での活動を解禁し、昨年11月にはインターネットテレビ局AbemaTVの特番「72時間ホンネテレビ」に出演して大反響を呼んだ。これらの活動がたけしに評価された。

 3人を代表して香取がサプライズでステージに上がると、会場からは「オ~!」とどよめきの声が…。緊張の面持ちながら「自分がまさかこの(東スポが表彰する)舞台に立つ日が来るとは思ってもみなかった」と苦笑いした。

 無理もない。本紙とジャニーズの関係は“水と油”。これまで嵐やTOKIOといったジャニーズのアイドルが出席する会見に呼ばれることは皆無。だからこそ古巣時代には絶対にあり得なかった授賞式の出席に「この舞台に立つ日が――」と驚いて語りだしたのだ。

 16年のSMAP解散騒動で、本紙は他メディアが追随できない激震情報を1面などで連日のように展開。香取に対しては、同年11月の1面で「香取 来年9月で引退」と伝え、17年9月以降は画家など芸術家へ転身する可能性を指摘した。

 香取は「あの時に引退していたら、この舞台に立つことはできなかった。引退しないでよかった」と会場を笑わせた。

 今後は香取、稲垣、草なぎが出演するオムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」(4月6日公開)の封切りを控える。

「次回はぜひ(東スポ)映画大賞に参加できたら。きっと他の(映画賞の)賞はもらえないと思う。ここだったら。次回は話題賞をもらわないようにする」。世間をにぎわせ、注目された著名人を表彰する同賞ではなく“忖度なし”の東スポ映画大賞の獲得に意欲を見せた。

 古巣のジャニーズ所属時代にはない新境地を見せた国民的アイドルだが、授賞式の舞台裏でもそれは垣間見えた。

 授賞式の開会前、控室に到着すると、あいさつする本紙記者に右手を差し出して握手。「東スポさんとお会いするとは」と苦笑いした。

 授賞式の終了後、本紙との今後の関係には「どんな感じのことが起こるんですかね」と考え込む。「これからの活動が厳しくなるとの声もある」とぶつけると「う~ん…」と思案して「まったく(その声を気にしない)くらいの気持ち」と言葉を選びながらこう続けた。

「(ジャニーズを退所後)ゼロから(のスタートと)と言ったけど、『新しい地図』(公式ファンサイト)の会員になってくれる方が15万人くらいいて。すごい数の方がいたのに、俺はなんでゼロからと言ったのだろう」と思ったという。

 だが、自身のバラエティー番組「おじゃMAP!!」(フジテレビ系)が3月で終了するなど、かつてない窮地に立つことも自覚している。

「(芸能活動)30年くらいで地上波のレギュラー番組が初めてなくなる。これはやっぱり、ゼロなのかなと思った」

 ジャニーズを退所した後、ゼロからのスタートなのか、そうではないのか「(今でも気持ちが)行ったり来たりしている」のがホンネという。

 その上で「長い人生、楽しいことばかりじゃない。ツラいこともいっぱいあったら、次はいいことがあるかなと。前向きです!」。

 最後に再び本紙記者と両手で握手して、去っていった。