「第27回東京スポーツ映画大賞」表彰式(25日、都内)で、「散歩する侵略者」での演技が評価されて主演女優賞に輝いた長澤まさみ(30)は、白いノースリーブのフェミニンな衣装で登場。「こんなすてきな賞を頂き、ありがとうございました」と笑顔をはじけさせた。

 映画では夫が宇宙人に乗っ取られる妻を演じた。夫の変化を案じつつ、突然、非日常に巻き込まれた女性の混乱や不安を表現。特に難しい怒りの演技を細やかに演じ、毎日映画コンクールで女優主演賞を獲得するなど、各方面で高い評価を得た。

 審査委員長のたけしから「長澤さんは、なんか初めはアイドルっぽかったよね。今は演技が評価されているけど。最初のころはタレントみたいな扱いだったような」と演技派への脱皮に関して〝毒ガス〟交じりの評価の言葉を受けると「変わってきたなと思うところはある気がします」と苦笑い。

 厳しい言葉を投げかけられたが「たけしさんに言われたように、まだまだ初めのころと大して変わらないなと思う半面、〝やらなくちゃ〟という思いで、きているところはある」と演技に向き合う強い気持ちを示した。

 東京スポーツ映画大賞は2016年「海街diary」で助演女優賞を獲得して以来2度目。前回は映画で姉妹役を演じた綾瀬はるか、広瀬すずとのコマネチポーズも大きな注目を集めた。その写真は今でも自宅に大事に飾っているという。「いい気を感じるというか、見ると元気をもらえるんですよね」。広瀬同様、同賞の常連になりつつあることには「光栄です」と喜んだ。

 受賞コメントの最後は「自信を持って、私はこれをやったんだといえるようになる日が来るのかどうかは分かりませんけど、とにかく前へ進むことを。過去を振り返らず、前へ進むことを続けていきたいなと思います」とキッパリ。女優としての道を歩んでいくことを誓った。