お笑いコンビ「天津」の向清太朗(37)が、名古屋のラジオ局でアニメ特番のMCを務めることが22日、分かった。

 天津といえば、向の相方の木村卓寛(41)が以前「エロ詩吟」でブレークし、一時は“じゃないほう芸人”という扱いを受けていた。が、ここ数年でその立場が逆転。趣味であるアニメ業界での仕事が増え、声優との交流も盛んになり、今では「インターネットラジオを5本」(向)を持つまでになった。

 今回は全国でも類を見ない名古屋の民放ラジオ5社が協力する「Yume Anime~あなたの夢をラジオがつなぐ~」という特別番組。通常は競争相手の5社(CBC、東海、@FM、ZIP―FM、Radio NEO)がリレー方式で2時間半の生放送を行う。名古屋に限らずラジオ界全体の深刻な問題である「若者、特に10代のラジオ離れ」(関係者)を変えていくためのプロジェクトで、今回は2回目。1回目はユーチューバー、そして今回はアニメと10代が興味を持つテーマを掲げ、若者の夢の後押しするのが目的だ。

 向はそんな番組の趣旨に見事なまでに一致する。

「小学4年生のとき『きんぎょ注意報』のわぴこちゃんに恋をして、そこから27年間アニメを見ています。お笑いの道に進もうか悩んでいるときに『少女革命ウテナ』の殻を破って世界を変える、というセリフを聞いて自分も殻を破るんだ、と背中を押してもらった」

 制作サイドによると、1回目は東海オンエアなど人気ユーチューバーがゲストで出たこともあり「通常の4~5倍の反応」があったという。「いつもはほとんどない10代からが多く、『どうやったらラジオって見れますか』という、本当にラジオを一度も聴いたことがないような人からの質問がきました」。この手応えから2回目の制作が決まったという。

 生放送は3月4日。ゲストには声優の間島敦司(39)、鈴木みのり(20)らが出演する。「(相方の)木村を呼んだほうがよかったといわれないように頑張ります」という向のトーク&アニメ力に注目だ。