ビジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」が29日、約2年半ぶりとなるオリジナルアルバム「キラーチューンしかねえよ」(31日発売)の先行披露ライブを都内で開催。ファンはもちろん、ボーカルの鬼龍院翔(33)以外のメンバー3人が“初聴き”となる前代未聞の初ライブでド肝を抜いた。

 全楽曲の作詞作曲を手がける鬼龍院がボーカルを担当する以外、ギターの喜矢武豊(32)、ベースの歌広場淳(32)、ドラムの樽美酒研二(37)の3人は演奏するフリだけをする同バンド。今回のライブは鬼龍院以外のメンバーも観客と同様、“初めて新曲を聴く”ことになる前代未聞のライブだ。

 オープニングで三輪車に乗ってステージに登場した鬼龍院は「口上」「燃やして!マイゴッド」を立て続けに熱唱したが、初めて聴く曲に3人は戸惑うばかり。ギター音が入っていないサビ部分で喜矢武がエア演奏してしまい、会場の笑いを誘うシーンもあった。

 鬼龍院は「(他のメンバー3人に)事前に音源を送ったり、CDを渡しても聴かないので(苦笑)。それならメンバーも“初聴き”にしちゃえばいいんじゃないか、と」と意図を説明。しかし、樽美酒が「こんなに集中して音楽聴いたの初めてだよ…」と話せば、喜矢武は「もう疲れちゃったよ~。サビがどこか分からない。曲のどこにギターが入ってるか分からない」とグチりまくった。

 アルバムにも“金爆”らしい仕掛けがある。「収録曲の『誕生日でも結婚式でも使える歌』は、著作権使用料がかからない楽曲とうたっている。誰がいつどこでこの楽曲を流しても、歌唱しても著作権使用料なく自由に使用可能。昨今、結婚式などで流す楽曲の著作権使用料を徴収するか否かが議論を呼んでいるが、一石を投じる楽曲になっている」(音楽関係者)

 異色バンドは音楽界に今後もさまざまな話題を提供してくれそうだ。