【第60回ブルーリボン賞・主演男優賞=阿部サダヲ(47)「彼女がその名を知らない鳥たち」】「こういう賞を頂いたのは初めてですごくうれしいです。どうせ(今年度の映画賞を複数獲得している)菅田将暉なんだろうなと、思っていました」と喜びを表現した阿部。実は菅田と“バチバチな関係”にあった。

 共演の蒼井優が、報知映画賞の主演女優賞を獲得し、阿部が花束プレゼンターとして表彰式に招かれた際、そこで同賞主演男優賞の菅田から衝撃的な言葉があった。

「プレゼンターと分かってるはずなのに『阿部さん、何しに来たんですか?』と言われたんです。オレのこと見えてないんだな…」と苦笑い。そこで記者から「壇上では悔しそうな顔に見えました」と問われると、阿部は「そうですか…多分、オレのことが見えてないということが悔しかったんじゃないですかね」。

 しかも、その後の写真撮影でも「邪魔だ、みたいな扱いを受けて…悔しかった」と、冗談とも本音とも取れないような口ぶりで報道陣を笑わせたが「悔しい」という言葉を裏付けるだけの自信が映画にあった。

「出来上がったものを見た時に良い感じがあった。(試写などを見た)反応も良かったような気がしていました。せっかくこういう賞を頂いたので、同じようなペースで映画の仕事をできたらいいですね」と語った。