ベテラン夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」が15日、大阪市の吉本興業本社で、昨年受章した紫綬褒章を記念したイベント「ベストマイワイフ」(4月1日、なんばグランド花月=NGK)の開催発表会見に登場した。

 昨年、相次いで病魔に襲われた大助(68)は、今も下半身にしびれが残るそうで「2度目の手術がこたえて体力、調子は五分くらい。今年の後半からは万全の体調となるように、リハビリに努めたい」と話し、まだまだ完全復活とはいえない。

 花子(63)も「先日のえべっさん(今宮戎)の宝恵籠のあいさつでも、大助君は私の手を握ってて、周りの方は『仲いいね~』と言ってくださるんですけど違うんです。倒れんように握ってたんです」と明かした。それでも「NGKは自分たちを育ててくれたメーンスタジアムなので、お礼がしたかった」(大助)とイベント開催に強い意気込みを見せた。

 そんな大助も「オリンピックの年あたりが、自分の体力の限界かなと思ってました」と、2020年東京五輪ごろの現役引退を考えていたという。

 しかし、受章の際に天皇陛下から「お体を大切に頑張ってください」と声をかけていただいたことや、2回の手術で体調が戻らず通院していた時に、90代のつえをついたおばあちゃんから「まだまだアンタらの笑いを必要としている人がおるから、まだまだ頑張ってね」と激励されたことで気持ちが変わったそうだ。

「嫁はんとは『じゃ、ぶっ倒れるまでいこか』と話してます。(桂)歌丸師匠に勝とうやないかと思ってます」と、体調不良でも高座を務める落語家・桂歌丸(81)を引き合いに、生涯現役を宣言。花子も「大助君の体力もあるし、そろそろ辞めよかなと思ってた。でも、今は章をいただきまして、できる限りやりたい。70~80歳になって、自分がどういう漫才やってるのか、想像できない自分を知りたい」と語った。

 まだまだベテラン夫婦漫才を楽しむことができそうだ。