人気グループ「嵐」の櫻井翔(35)が、日本テレビ系の特別番組「教科書で学べない○○」(2月6日放送)でジャーナリストの池上彰氏(67)と再タッグを組むことが本紙の取材でわかった。2人のタッグは実に3度目。過去2回ではシリアスなテーマを2人のわかりやすい解説で好評を得た。だが、櫻井といえば夏季・冬季合わせて6大会連続6度目となる平昌冬季五輪放送のスペシャルキャスターとして発表されたばかり。日テレの過剰な“えこひいきぶり”に、さすがに疑問の声が噴出しているが、その背景を探ると意外な事実が――。

 この特番は2015年に「戦後70年特別番組 櫻井翔&池上彰 教科書で学べない戦争」、16年に「東日本大震災から5年 櫻井翔×池上彰 教科書で学べない災害」を放送した。そして今回のテーマは「政治」だ。

 池上氏の真骨頂ともいえるが、櫻井も報道番組「NEWS ZERO」の月曜キャスターを務めているだけに、相乗効果が得られるに違いない。

「すでに昨年12月27日にスタジオ収録を終えています。理由は、櫻井が平昌五輪の取材で忙しくなるからです。櫻井さんのハイテンションぶりはすごくて、池上氏が気後れするぐらいでした」(制作会社関係者)

 この櫻井と池上氏の特番は報道局が主体で制作されている。これまで数年置きに放映されてきたが、今後は年に4回の放送を目指す肝いり報道特番だという。

 それにしても、気になるのは櫻井に対する日本テレビの肩入れだ。報道や五輪キャスター、そして今回の池上氏との特番など、やたら知的な番組ばかりにキャスティングされている。いくらなんでも不自然過ぎはしないだろうか。芸能プロ関係者が言う。

「アイドルでありながら慶応卒と高学歴で知られ、しかも、元総務省のキャリア官僚だったお父さんは、今は電通の顧問をしている。そんな背景があるので、知的イメージを打ち出しやすいんでしょう。ただ、報道関係の番組はギャラが少ないのは確か。櫻井ならば、バラエティーなら1本当たり200万円以上は堅いところなんですが、報道だと『ZERO』の月曜キャスターでも50万円といわれています。平昌五輪も20日間拘束で300万円からです。1日に換算すると15万円ぐらいでしょうか。金額的には決して“おいしい仕事”ではありません」(事情通)

 それでも引き受けるのには、ジャニーズ事務所なりの戦略がある。

「音楽もバラエティーもヒットが連続したSMAPが解散したように、嵐もいずれ解散か事実上の活動休止を迫られる時が来るでしょう。そのときメンバーそれぞれがピンでも十分活躍できるように、ある程度の得意分野やイメージ作りを固めておこうということのようですね。櫻井の場合はそれがキャスターというわけ。なので、たとえ今はギャラが低くても引き受けるんですよ」(同事情通)

 キャスター業は順調だが、気の毒なことに“俳優・櫻井”はパッとしない。連続ドラマに主演することはあるものの、視聴率が思わしくないのだ。

 昨年10月クールで放送された日本テレビ系の主演ドラマ「先に生まれただけの僕」も(関東で)10%台はわずか2回。あとはすべて1桁という“爆死状態”だった。となれば、別の道を模索するのもある意味当然かもしれない。

 一方の日テレもこれは願ったりかなったりだった。

「将来は日テレで帯番組のキャスターとして起用したいという思いがあるんですよ。だから報道局は櫻井さんの囲い込みに必死になっているんです。やはり、アイドルなのに知的なイメージがあるのは強み。10年後を目標に月曜から金曜日の帯番組の総合キャスターを任せたい。45歳になったときの櫻井はいい味を出していますよ」(日テレ関係者)

 まさに、櫻井と日テレのウィンウィン関係。今後も両者の蜜月ぶりは続くに違いない。